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ExHall

Poser作品の表現力を高める

服の仕立直し

2009.05.28

ジェシーと巨乳化

Poser付属のフィギュア、ジェシーさんにはたびたび作品に登場してもらっています。

ジェシー比較

ジェシーには胸の部分にモーフがあって、巨乳にしたり貧乳にしたり、プルンと揺らしたり、寄せたりすることができます。その他にも、なかなかエチい表現も含まれていて、胸だけとはいえなかなか魅力的なモーフです。

右の図は、ジェシーの巨乳パラメータともいえる「サイズ大」に1を設定したところです。左側のジェシーさんと比べると、迫力が増しているのが分かります。

しかしジェシーのモーフは、なかなかくせ者なのです。

巨乳の問題

ヌードでは特に問題もなく、おっぱい星人には不満があるかもしれませんが、それでも十分に魅力的な巨乳を持ったジェシーです。しかし問題は服を着た時に起きるのです。

ビキニ着用

右の図は、ビキニを着用した所です。向かって左側の標準ジェシーは当然ながら問題ありませんが、右側の巨乳ジェシーの胸がポロリとはみ出してしまっています。モーフの適用がビキニには影響していないようです。

実際、ジェシーの服を全て試してみましたが、巨乳ジェシーの着れる服はありませんでした。

なぜモーフの影響が服に反映されないのでしょうか。

ジェシーの服の構造

モーフの影響が服に影響しないのは、服の構造とジェーシーの構造に差があるからです。

下の図を見てください。これはビキニトップのグループがどのように分割されているかをグループ編集機能で表示した所です。グループ編集ではグループに含まれている部分が赤く表示されるので一目瞭然になります。

ビキニトップ

この図で見て取れるように、胸のカップ部分は肩としてグループ登録されています。そのため、胸のモーフはカップの形状に影響しないのです。

ジェシーの服がすべてこのような造りになっているので、巨乳ジェシーは既製服を着ることができないということになります。既製服が駄目なら仕立直してあげることにしましょう。

仕立直しに挑戦

Poserにはモデルをゼロから作成する機能はありませんが、すでに存在するモデルを変形させる機能がいくつかあります。今回はそのうちのモーフパテを使ってみました。

モーフパテ

モーフパテの使い方は、Poser 7に付属のPoser Tutorial Manualの第18章モーフターゲットの作成に詳しく書かれています。このチュートリアルは、前にも述べましたがバイブルとも呼べる素晴らしいもので、高い解説書の出る幕のない内容です。ということで、今回はモーフツールの使い方をはしょらせていただきます。

仕立直し作業

作業

実際の作業では、ジェシーの巨乳がビキニトップを覆い隠してしまっているので、モーフパテをビキニトップに当てることができません。そこで、ジェシーの胸の部分だけを一旦非表示にして作業します。

胸を非表示にするには、ジェシーの胸をクリックして、属性パレットにある「表示」プロパティからチェックを外します。再び表示するには、胸をクリックすることができませんので、オブジェクト選択のメニューを使ってジェシーの胸を選択し、その上で属性パレットの表示プロパティにチェックを入れます。

ビキニトップをモーフパテで変形する間、必要に応じてジェシーの胸を表示/非表示を切り替え、確認しながら作業を進めて行くことになります。

気をつけなければならないのは、表示の切り替えの後、モーフパテを胸に当てる前に必ずビキニトップを選択することです。間違うと、巨乳ジェシーがさらに巨乳になってしまいます。もし間違ってジェシーの巨乳化を進めてしまったら、モーフ作業後に一旦ジェシーを削除して新しくジェシーを読み込んだ方が良いかもしれません。

作業

右の図は、モーフパテがビキニトップの左肩つまり左のカップを変形する直前のスクリーンショットです。モーフパテが影響を与える範囲が、赤色や黄色の点で表されています。赤色部分ほど大きく影響する点で、黄色から緑色に変化するにつれ影響が少なくなります。この表示もモーフパテを使う時には重要で、この表示が感覚的に分かるようになると、モーフパテを簡単に扱えるようになります。

この作業を行った時には、モーフパテのマグニチュードの値を0.2とデフォルトより大きく指定しました。マグニチュードを大きな値にすると影響範囲が大きくなり、全体的にふっくらとした形状に仕上げやすくなります。

モーフパテは、押すように影響させるか、引くように影響させるかなどをモーフパテツールで指定できますが、この作業では主に「引く」に設定して、ビキニトップの表面から作業しました。

あと作業のコツですが、モーフパテで変形した直後の形状が気に入らない時は、「編集」メニューから「取り消し」を選んで作業し直すことをです。形状が気に入らない時に、それを正すためにモーフパテを使うと、泥沼にはまってしまって抜け出せなくなります。形状が予想通りではないときには、立ち戻ってやり直すのが基本です。

仕立直し後

仕立直し後

こうして仕立直した結果、右の図のようにジェシーの巨乳をビキニで覆い隠すことができました。

この作例では、ジェシーの美乳ラインを上手く表現できず、バスケットボールのような形状になってしまいました。丁寧に仕上げるなら、胸の上側をモーフパテでへこませるように変形すれば良くなると思いますが、これはこれで迫力があるので良しとしました。

応用作品

Poser作品

せっかく巨乳ジェシーさんもビキニ姿になれたので、これで終わりにする手は無いということで、作品に仕上げてみました。夏のビル街に突如現れた双子の巨人といったところです。双子といっても、胸の大きさには差がありますが・・・

ということで、今回使用したモデルは次の通りです。

おわび

ポリゴンの比較

公開当初、記事の記述に「ジェシー」と「ジェシー詳細」の差は、モーフの有無とありましたが、これは誤りでした。お詫びして訂正します。

ジェシーとジェシー詳細の差は、全体のポリゴン数です。ジェシー詳細の方がポリゴン数が多く緻密に作られています。右図は、顔の部分を比較しやすいように、ポリゴンが見えるようにスムージングせずプレビューに表示した所です。

ジェシー詳細の方がポリゴン数が多いのでアップで使う時には差が出ますが、アップにしない限り差は出ないと思います。シーンに応じて使い分けると良いでしょう。

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