魔物語

愛しのベティ
小池一夫:作
叶精作:画

公開日:1999.06.16
更新日:2004.09.17

あらすじ


ベッチにいよいよせがまれた胆平(第3巻より)
肝川胆平は前歯一家の三下だった。目鯨一家に縄張りをあらされ一家ちりじりとなった今、殴り込みをかけて最期に一花咲かせようとしていた。途中けがをしていた女を助けたとき、胆平の人生は大きく変わった。(第1巻より)

その女は胆平にほれ込んで、押し掛けてきた。女の名前はベティ・バレンタイン。魔界の次期王妃だ。

やがて胆平とベティは結婚するが、魔女のしきたりを破った胆平に悲劇が訪れる。その悲劇とは、ベティの記憶から胆平についての一切の記憶が無くなってしまうというものだった。(第2巻より)

ベティは胆平のことを忘れ魔界に帰ってしまう。が、胆平はベティのことをあきらめきれず、魔界にまで追いかけてきた。しかし、ベティの記憶が戻らないかぎり元のような関係に戻ることは出来ない。胆平はベティを感じさせれば記憶が戻ると信じ、ベティを愛撫する。(第3巻より)

解説

小池氏の作品には、ライフワークとも思える夫婦愛を描いた作品群があります。この作品もその内の一つです。現実的な女と夢を追い求めてばかりの男が、夫婦としての絆を深めていくものです。一見どうとゆうことの無いテーマですが、小池氏はこのテーマをSF、時代劇、青春ドラマなど、ありとあらゆるジャンルで書き上げることに情熱を傾けているように思えます。

この作品では、任侠の世界で生きる見栄ばかり気にするやくざの男が主人公です。ところが第3話のあたりから、主人公を取り巻く世界が大きく変化します。巨人の女房の存在が、話の節目として存在するのです。

巨大な体をはい回る男が愛情を注ぎながら、現実に目覚めていきます。「巨大な体=圧倒的な力」という中で、肉体的なところから精神的に打ち負かされていく主人公。それを乗り越えたとき、精神的に一回り大きくなった主人公が夫の地位を回復します。小池氏らしい作品です。

ところで、小池氏自身がこの作品のアニメ化を行っています。テーマ性はそがれていますが、漫画の持つ魅力はそのままにアニメ作品「魔物語」は作られているので、機会がありましたら見ていただければと思います。

魔物語

発行 小学館
発表 1981年作品
価格 485円(税別)
サイズ B6・平綴
第1巻 ISBN4091803415
第2巻 ISBN4091803423
第3巻 ISBN4091803431
第4巻 ISBN409180344X
第5巻 ISBN4091803458
第6巻 ISBN4091600271
第7巻 ISBN4091803474
第8巻 ISBN4091803482
第9巻 ISBN4091803490
第10巻 ISBN4091803504
第11巻 ISBN4091806910
第12巻 ISBN4091806937
第13巻 ISBN4091806945
第15巻 ISBN4091806953
第16巻 ISBN4091806961
第17巻(全17巻) ISBN409180697X
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