いっこちゃん最後の日

単行本「キラー・ゴースト」より

田中雅人 作品

あらすじ

「きょうは学校を休みなさい。」

いっこがいつものように学校に行こうとすると、いっこの両親が止めた。かたくになに、学校へ行かせようとはしない両親を振りきって、いっこは一目散に学校へ向かった。

今日はいっこのボーイフレンドであるもーくんの誕生日なのだ。学校の校門が見えてきた。その学校の校門でもーくんは、いっこを待っていてくれたのだ。

「おはよーっもーくん!」

走る足も軽やかに、いっこは駆け寄る。
たたただだだだどどどどどど

校門によりかかるもーくんをまたぎ越してしまったいっこ。突然、いっこの体が巨大化したのだ。もーくんは驚いたが、もっと驚いていたのはいっこだった。いっこは何が起きたのか理解できないでした。

「城西方面に巨人獣が出現」

自衛隊が直ちにいっこを攻撃し始めた。もーくんは、いっこをかばうために駆け寄っていった・・・


解説

巨大化して巨人になるオチの作品や、いかに巨人になるのかを説明的に物語が形成されている作品が多い中、いきなり冒頭から主人公が巨大化する話は珍しい。ショートストーリーなので、話の展開を速くするために、いきなり巨大化する必要があったのでしょう。それが功を奏して、ショートストリートしてまとまりの良い、楽しい作品になっています。

怪獣のようになってしまった彼女と、彼女を思う少年の行動が面白く描かれています。巨人の異星人の一家というのだけでもオチにできそうなのですが、これにもう一ひねり入っています。そういったひねりの多さが、田中雅人氏の作品らしい所です。

記事公開日:2000.02.02
記事更新日:2004.09.17

キラー・ゴースト

発行 新書館
初版 1987年5月10日初版
ISBNコード ISBN4-403-61125-7
価格 定価450円
サイズ A5・平綴
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