ペギー、ラルフ、ジムは、小さなボートで海上を漂流していました。岸に戻りたいという3人の願いとはうらはらに、ボートは岸から離れていくばかりです。そしてとうとう岸は見えなくなって、見えるのは海ばかりとなってしまいました。波は高くなり、いつしかボートは沈みそうに。必死に3人はボートの中にたまった水を帽子で汲み出してがんばったのです。
3人が目を覚ましたのは、ボートが何かにぶつかったときでした。3人はいつしか疲れ果てて寝てしまったのでした。ボートがぶつかったのは砂浜でした。早速3人はボートを浜に引き上げると、助けを求めて人を探しはじめたのです。
3人はとても奇妙な感覚に襲われました。目にするもの全てが非常に小さかったからです。まるで自分達が巨人にでもなってしまったかのようでした。そしてそれは半分正しかったのです。3人は小人の国「リリパット」に漂着してしまっていたのでした・・・
手もとにある日本語版と英語版は挿絵が違います。右の挿絵は日本語版のもので、レギーネ・オフルス・アッカーマン(綴り不明)によるものです。アッカーマンはウィンターフェルトとしばしば組んで本を出版していますので、原作者のイメージに近いかと思われます。少年たちの目線で描かれ、暖かみのある線が特徴的です。
英語版はKurt Cyrusが新装版を出版するにあたり書き下ろしたものです。臨場感溢れるリアルな描写は、アッカーマンのものとは対照的です。構図も映画的で、少年たちと大人たちの大きさの対比が印象的な描き方になっています。