子どもなら、誰でも一度は想像したり願ったりすることどもを
アストリッド・リンドグレーンはいつも、いとも易々とひとつの世界に
仕立てあげて、私たちに差しだしてくれます。
リンドグレーンの自由な発想は、明暗分かちがたく八方に乱反射して
読む者の心を、たちまち染め上げてしまうようです。
さて、このお話も、小人のペーテルとペトラが登場し、小学一年生のグンナルと
気持ちを通わせあうというなんともかわいいストーリー。
教室でいっしょに字を習い、引き算をするまじめな姿や、先生が成績のことなんかを
口にしたり、ちょっぴり現実的な事もするりと引き入れて違和感がありません。
グンナルとペーテルとペトラがいっしょに滑った夜のスケート場のシーンは、
文章も絵も美しい。
「ぼくは生きてるかぎり、いつまでもいつまでもこれをわすれまい」
こういう気持ちを子どもが感じるその時、その瞬間をきっとリンドグレーンは
伝えたかったのだろうなと思われます。
グンナルの脳裏に刻まれた思い出が、美しいまま何度も彼の心を
幸福で満たしているようすが、あたたかくそして切なく私の胸をしめつけます。

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ペーテルとペトラ: ペーテルとペトラ (大型絵本) 大型本 – 2007/10/26
アストリッド リンドグレーン
(著),
クリスティーナ ディーグマン
(イラスト),
Astrid Lindgren
(原名),
Kristina Digman
(原名),
大塚 勇三
(翻訳)
&
2
その他
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- 本の長さ28ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2007/10/26
- ISBN-104001112043
- ISBN-13978-4001112047
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2007/10/26)
- 発売日 : 2007/10/26
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 28ページ
- ISBN-10 : 4001112043
- ISBN-13 : 978-4001112047
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,466,274位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,827位ドイツ文学研究
- - 5,460位お絵描き・うた・音楽
- - 19,820位絵本 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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アストリッド・リンドグレーンは1907年に生まれ、スウェーデン南部の農場で育ちました。1944年、児童書の新人賞を獲得した『ブリット‐マリはただいま幸せ』で作家デビュー、1945年に『長くつ下のピッピ』を発表して、一躍人気作家になりました。生涯に34冊の児童文学と41冊の絵本を出版し、発行部数は総計1億7千万部に達し、100以上の言語に翻訳されています。リンドグレーンは2002年に惜しまれながら亡くなりました。
カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2009年6月2日に日本でレビュー済みフォーマット: 大型本世界中の子どもたちから愛されるスウェーデンの女流児童文学作家リンドグレーン(1907〜2002)の生誕100周年を記念して出版された企画の一冊です。本書は元々1949年に出版された短編作品にスウェーデンの女流イラストレーター、ディーグマンが上品で美しい挿し絵をつけ一冊の絵本にして2007年に刊行されました。この前の年、ストックホルムのグスタフ・ヴァーサ小学校の一年生の教室にとても変わったお客様が訪ねて来ました。それはとても小さな人形ぐらいの男の子と女の子で、「小人族の一族から来たペーテルとペトラです」と名乗り勉強を教わりたいと女の先生に頼みます。教室の扉を開けて最初に二人を見たグンナル少年が親切に自分の机の教科書の前に座らせてあげて、そこからすてきな友情の物語が始まるのです。クラスのみんなや女の先生は最初の内は珍しくて二人をじろじろと観察しますが、やがて普通の仲間として受け入れて平等に接し、テレビの報道陣を呼んで来たりとか町中で大騒ぎとかいう事が一切ないのがとても良いと思います。そして、ペーテルとペトラが真夜中普通の人々が寝静まった時間にスケート場で軽やかに鮮やかに滑る姿に見とれるグンナル少年が、胸が一杯になって「きっと一生覚えているだろう」と思う気持ちは完全に理解出来ます。彼らが世界に何人ぐらいいるのかは全くの謎で、せっかくグンナルと友情を結んだと思ったらすぐに姿を消してしまいますが、きっと今もどこかでひっそりと幸せに暮らしているのだろうと思わせてくれます。名残惜しく少し寂しい終わり方ですが、神秘的な存在の彼らにとっては却ってこれが一番良かったのかも知れないとも思えます。小人族の兄妹「ペーテルとペトラ」とグンナル少年のすてきな友情の物語を読んで、あなたもぜひ爽やかな感動を味わってください。