この本はいのうえ空さんが描いている漫画、「ゼロイン」の原点となった「Ｚｅｒｏ Ｉｎ：Ｐｒｏｔｏ」と他の短編集を含んだ漫画です。
いのうえ空さんの画力は非常に高く漫画でもその特徴が現れています。
例えば銃は格好よく、服の皺は細かく、そしてヒロインのサービスシーンは色っぽく、といった具合にうまく表現されています。
しかし肝心の短編集の内容が主に銃刀を扱うヒロインが敵と戦うアクション系の物しかないので途中で飽きるかもしれません。
短編集の弱点としてはまずストーリー性がそれほどない、といった事が述べられますが、これは殆どの短編集に起こりえる事です。
この漫画も例外ではなくストーリーが強引に完結する作品ももちろんあります。中途半端な終わり方に対し苛立ちを持つ人にはお勧めできません。
なお、「Ｚｅｒｏ Ｉｎ：Ｐｒｏｔｏ」は「ゼロイン」の原点にもなったと書きましたが「ゼロイン」とはまったく異なった作品ですので別にこの漫画を買わなくても「ゼロイン」の世界観を変えたり壊すような事はありません。
ただ非常に残念な事にページ数が１２４ページしかないのに５４６円という値段は他のコミックと比べると高すぎるという印象を受けました。
ページ数が少ないので物足りなさも感じるかもしれません。
しかしそういったデメリットを除いても読む価値はあると思います。
アクマでも短編集という事実を受け入れた上お買い上げをお勧めします。
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