月刊Gファンタジーより
竜騎ラミュー作品
公開日:2000.10.16
更新日:2004.09.17
■あらすじ
ワンダーランドの村はずれの小さな家。アリスとウサギはそこで小さな店を開いています。その名も「アリスのズバッと解決仕事屋稼業」
そのお店の今日のお客様は子供の国ネバーランドのピーターパン。
「どうしよう\x{301c}ティンカーベルが病気なんだ\x{301c}」
ピーターパンの話によると、ティンカーベルは食欲がなくため息ばかりついてしまっているらしい。ピーターパンにつれられてきたティンカーベルは、見るからに具合が悪そうだ。そんなティンカーベルに、アリスが取り出した薬は、アリスの作った「特性万能薬」。アリスの作った薬と聞いてみんなは不安になった。
アリスは自分の薬に絶対の自信を持っていた。その薬にみんなの冷たい視線が集まったので、アリスはやや興奮気味に薬の説明を始めた。ところが薬の説明をしているうちにアリスは手が滑って薬瓶を落としてしまった。落とした先にティンカーベルが。ティンカーベルは薬を全身に浴びてしまった。
すると、どうだろう。ティンカーベルの体が見る見るうちに膨れ上がっていくではないか。あっという間に家の屋根を突き破るほどに巨大になってしまった。
「きゃー何これっ嫌\x{301c}!!」
ティンカーベルは自分が巨大化し、恥ずかしくなって家のかげに隠れようとした。しかし、家よりも大きなティンカーベルに隠れることはできなかった。やがて、村の人が何事かと集まり始めたが、それを見て興奮しだしたティンカーベルは暴れ始めたのだった・・・
■解説
大人になりたくないピーターパンと対をなすティンカーベル。ジェームズM.バリー氏の手による舞台ピーターパンでのティンカーベルは、光の点に過ぎなかったそうですが、彼女の役割から考えればそれで十分だったのでしょう。ティンカーベルは、ピーターパンの幼なじみ的な要素を持った女の子の心の象徴だったのですから。
妖精姿のティンカーベルは、ディズニーアニメが最初だと思います。多くの作品にて取り上げられているティンカーベルですが、そのどれもが小さな妖精の姿で登場します。私の知るかぎり巨大化するティンカーベルはこの作品だけだと思います。しかし竜騎ラミュー氏のティンカーベルは大きくなってもかわいいですね。
■月刊Gファンタジー 1997年11月号
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