アンソロジー本「GOD'S IN HIS HEAVEN」より
金平守人 作品
公開日:2000.02.02
更新日:2004.09.17
■あらすじ
「目標を光学で補足」
こんな時に使途襲来だなんてと、ミサトは思った。今日はエヴァのパイロット3人全員に特別休暇を与えていたのだった。3人が戻るのに少なくとも1時間は必要だった。
「出撃」
その時背後から碇司令の声が。
「問題ない。例の計画を実行する」
まさかB計画のことでは。
B計画とは人間の血液にある薬を注入し、人間の能力を増幅させエヴァの代りに使途と対決させるというものだ。その薬とは極秘裏に開発された「BIG-X」のことだ。このB計画の発動が意味するもの・・・それは、誰かが薬品を投与され使途に立ち向かうということだ。
「葛城一尉。今回のミスは、あなたの監督不行のせいよ」
リツコは真顔でミサトに迫ってきた。そのまま手に注射器で、ミサトの首筋にいきなりBIG-Xを注射した。
エヴァと同じサイズに巨大化したミサト。エヴァのドックに立たされ、ミサトの出撃準備は着々と整えられいく。そして
「ミサトゲリオン発射」
リツコの号令とともにミサトは地上に射出された・・・
■解説
エヴァンゲリオンのパロディは、この手の巨大化話が多い。オリジナル自身最後に超巨大な巨人が登場するのだから、パロディに登場するには自然なのかもしれない。しかしこの作品では珍しく、明らかに手塚治虫氏の作品「ビッグX」ネタを絡めて仕上げてある。「戦え!ゆかりちゃん」や「史上最大の侵略」とともに少ないビッグXネタだと言えよう。
オリジナルのエヴァが街中で戦う際に派手にビルをぶっ壊していたが、この作品ではエヴァの代りにミサトが所狭しとぶっ壊す。使途と間近に対面してパニックするミサトの精神安定のために、好物のエビチュビールの巨大缶を与えているが、こんな物を用意しているということは、これは碇司令のシナリオにあることなのだろうか・・・なんてね。
■GOD'S IN HIS HEAVEN
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