キン肉マン

第9話 ナツコ・巨人になる

原作:ゆでたまご

あらすじ

キン骨マンは、超人オリンピックでキン肉マンとテリーマンらの勝利を阻止しようと妨害工作を企てた。しかし、企みが成功したにもかかわらず、肉マンとテリーマンらに決勝リーグ進出を決定されてしまった。

テリーマンに復讐するためにテリーマンの恋人ナツコに目をつけた。巨大化光線でナツコを巨大化し命令通りに動かすことができれば、テリーマンはナツコに攻撃できずに困るだろうというのだ。そして計画は実行され、巨大化したナツコは、街を破壊するのだった。

これを見たキン肉マンは、相手がナツコだけに攻撃することもできず手をこまねいていた。テリーマンは何とかナツコを正気にもどそうと、説得をするのだが。

解説

キン肉マンについては、ご存知の方も多いかと思いますので説明を端折ります。

もともと巨人資質の超人たちの話ですから、巨人の一人や二人登場しても驚くに値しないかもしれません。それでも一般の人間、しかも女性が巨大化し、あろうことか街を破壊するのは、特筆に値します。

こうした巨大化の話は、キン肉マンのエピソードとしてはこれだけですが、他に目を向ければ実はいくつも例を挙げることができます。巨大化された人間が相手のいいなりに、ロボットのようになって街を破壊したりするというパターンとしては、最も有名なのは「ウルトラマン」のフジ隊員のエピソードがあります。その他にも「ななこSOS」や「SkySurfer」にも同様の話があります。

もし巨大女性ではなく、醜い姿の怪獣であれば容赦なく叩きのめされたに違いありません。怪獣映画では、いかに怪獣を叩きのめすかという暴力に物語の中心があるのです。ところが巨大女性の場合には、力の行使を封印した正義側が、いかに怪獣の被害を防ぐかという所に物語の中心があります。男目線の物語なのです。言い換えるなら、世の中のお父さんは家の中の巨大女性といかに戦うか苦慮しているのかもしれないと言うことです。ここで頷いているのは、既婚男性だけかもしれませんが…

Published : 1999.05.27
Update : 2004.09.17

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