大きくなりたい

雑誌「COMIC アットーテキ」より

TAKASHI 作品

あらすじ

くすみの悩みは…たくさんあった。どれもが体に関してのコンプレクスだった。

今、くすみはコンプレックスの一つを薬で解決しようとしていた。それは背が152cmと低いことだった。恋人の隆とデートをしているときなど、小学生に見られてしまうこともしばしばだった。それを薬で解決しようというのだ。

前に豊胸剤を買った怪しげな薬局に足を運んだ。前の豊胸剤のときは、胸がでかくなりすぎて散々な目に合ったが、今回こそ薬でこのコンプレックスから、おさらばするのだ。そして買うやいなや薬を飲んだ。

「これしか頼れないのよね。」

半ばあきらめたような口調でくすみは、ため息をもらした。そんなくすみの目に、他の女性と歩いている恋人の隆が目に入った。しかも、断然自分よりカッコイイ女だった。

「随分、楽しそうね。」

とつぜん目の前に現れたくすみに、言い訳しようと隆があわてていると、くすみの体に変化が現れた。

「何っ!?これ。」

隆も驚いたが、それ以上にくすみはもっと驚いた。3m以上の背の高さになってしまっていたのだ。

「そーいえば薬局のおやじが、興奮することで薬の効果が出るといっていたっけ」

またやられたと、くすみは思った。平常心にならなければ…と思うくすめではあったが、巨大なくすみに興味を持った人が集まってきて、平常心を保つどことかますます興奮してしまった。

興奮の度合いが増すとともに、くすみの体は巨大化していった。服は裂けてしまい、隆にそして集まってきた群衆に全裸の姿をさらしてしまった。

解説

TAKASHI氏のデビュー作です。デビュー作で巨大女性または縮小男性を扱った作家は、何人かいます。コミカルな内容で作るには、こうした話は作りやすいのでしょうか。気になるのは、こうした巨大化の作品をデビュー作品に選んだ作家の大半は、デビュー作だけ残して消えてしまっています。何故でしょうか?

Published : 2000.02.03
Update : 2004.09.17

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