性霊達との狂宴

傭兵小僧 作品

あらすじ

むかしむかし、ある森の奥深くひとりの精霊使い見習い少女が、住んでいました。少女は修業のため、ここで神像を彫り続ける毎日を送っていました。

「そういえば、ここにきて半年。アレの方もずいぶんごぶさただわ」

何ということでしょうか、少女は欲求不満から無意識のうち神像ではなく、張り子形を彫ってしまいました。その張り子を見ているうちに少女の体が疼いてきて、アレのこと以外考えられなくなるほどになってしまいました。その時です、少女の目の前に3人のこびとが現れたのです。

彼らは少女の思いの力で呼ばれた性霊でした。彼らは普通の精霊のように術で呼ばれるのではなく、思念によって呼ばれる性欲処理専門の精霊達だったのです。

「さあ、それでは楽しくやりましょう」

性霊達はそう言うと少女の体によじ登りはじめました。しかし、少女はどこの誰だかよく知らない性霊達に体をまかせる気にはなりませんでした。ですから、性霊達を文字通りたたき出したのです。しかし、少女の体のうずきは高まるばかりでした。

そして、性霊達も少女の思いを添い遂げない限り、自分の世界に帰ることができないのでした・・・

解説

傭兵小僧氏の描く女性には、胸にこだわりを感じます。傭兵小僧氏のこだわりは、胸の大きさにあるのではなく、その形にあります。この作品も多分に漏れず、胸の描写にこだわっています。特にこの作品では、胸の線が消える構図が少なく、例えば胸を手で隠したりするようなシーンはありません。もっとも手で隠せないようなシチュエーションなのですが。

傭兵小僧氏は基本的にH路線なので、この作品でも当然のように、主人公の女の子は性霊たちといたすことをいたします。性霊という言葉にもそういったH路線が示されています。

さて、性霊は小さな小人です。女の子に比べて体が小さく、それに比例して全ての持ち物が小さいわけです。ですので、サイズが合わず、呼びだされた目的を達成することが困難なわけです。そこで、性霊たちは肝心の所だけを術によって巨大にします。ファンタジーという舞台設定が、こうしたアイディアを使いやすかったということでしょうが、何ともいえない展開をみせます。性霊という存在、そして局部巨大化、そうした全体の設定や構成が、傭兵小僧氏の他の作品にない雰囲気があります。

最後のオチは何とも言い難いのですが、笑えるオチはであると言っておきましょう。でも決してハッピーエンドではありません。

備考

辰巳出版・第7回ペンギン大賞・準大賞受賞作品

Published : 2000.02.05
Update : 2004.09.17

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