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3DCGに挑戦

何故Poserなのか

2007.05.13

アプリケーション選び

これからPoserをメインに使った3DCGに挑戦するのですが、何故、数あるアプリケーションからPoserを選択したのか説明しましょう。

3DCGの世界では、最初に3Dのモデルを作成しなければなりません。プラモデルと同じに考えてもらえれば良いのですが、これがなかなか大変です。例えば、町の風景を作成しようと思ったとき、建物や人物はもちろん、車や木、それに道路やゴミなども全て何かの形で作らないと表示されることはありません。全てを3Dモデルで作らなければならない訳ではありませんが、とにかく何かのオブジェクトとして、そこに配置しなければならないのです。3DCGの作品作りは、映画の監督とかプロデューサーの感覚で語られることも多いのですが、実際には神様のレベルだと思えるほどです。実際、ライトも配置しないと、光すらないのです。

一番大変なのが、モデル作りかもしれません。多くの人が、ここで挫折したのではないでしょうか。モデルが作れなければ、絵にする以前の話で終わってしまいます。しかし、インターネットの進化とともに、そうした状況も変化を見せてきました。現在では、数多くのモデルを買ったり、時には無料でダウンロードできるようになりました。もし、モデル作成に自信がなくても、挫折してしまうことはなくなったと思います。

本題のアプリケーション選びですが、3DCGのアプリケーションは大まかに2つに分類されます。

  1. 3Dモデルを作成するのが得意なアプリケーション
  2. 3Dモデルを配置して絵やアニメーションを作成するのが得意なアプリケーション

さらに3Dモデルの作成について考えると

  • 図面で表しやすい3Dモデルを作成するのが得意なアプリケーション
  • 曲面で構成された3Dモデルを作成するのが得意なアプリケーション
  • 自然の景観の3Dモデルを作成するのが得意なアプリケーション

と、3Dモデルと一口に言っても色々とあるのです。実際、値段もピンキリで、選択肢は沢山あります。

さて巨人やこびとの世界を3DCGで表現することを考えると、一番重要なのは、巨人やこびとの表現能力です。人間というものを表現するのには、実は様々なファクターが絡んできますので、よく考えないとなりません。

巨人とこびとの表現

実際に作品を作ることを考えてみます。1人の人物が絵の中に立っているだけでは、巨人かこびとか分からないでしょう。煽るようなアングルで男を見上げれば、巨人のように見そのえるかもしれません。しかし対象物がないと、どうしても説得力に欠けてしまう絵になってしまいます。巨人やこびとといった存在は、相対的な大きさの関係から生まれるので、鑑賞する人たちが大きさを良く知っている物差しとなる物体が絵の中にあると、俄然説得力が増すのです。

商品の説明ではタバコの箱が用いられたりすることがありますが、そんなベタな方法では納得できないと思います。巨人なら車と比較して大きく見せたいと思うでしょうし、こびとならコップと比較できるような絵にすれば良いでしょう。やはり対象物があると、分かりやすい絵になることははっきりしています。

相対的な大きさの面白みを演出するのなら、1人の人物ではなく、複数の人物の相関関係が分かるような構図すると、もっと面白い絵になるでしょう。それにほかの人物と大きさの比較ができた方が絵としての迫力も増します。

たった1人のキャラクタを作成するのでも大変だったら、複数のキャラクタを用意するのは至難の業ということになります。

また、一度作成したキャラクタを使って、いろいろなシチュエーションを表現したいと思うかもしれません。そのときいつも同じ服では、飽きるかもしれませんし、新しい服が欲しくなるかもしれません。たとえ主人公が裸体であっても、脇役には服を用意しなければならないかもしれません。

キャラクタ中心の3DCGを考えたとき、一番手っ取り早いのはPoserです。3DCGを良く知る人に「一番簡単にキャラクタを配置したCGが作成できるアプリケーションは何ですか」と聞くなら、十中八九「Poser」という答えが返ってくるでしょう。

Poserの長所と欠点

Poserは、非常に優れたコンセプトを持った製品です。他の3DCGアプリケーションは、物体の表現が全般的にできるようにできています。しかしPoserは、人間の表現をいかに簡単にできるかという、はっきりとしたコンセプトを持った製品です。

人体は実に複雑なオブジェクトです。一番複雑だとはいいませんが、それでも複雑であることは間違いありません。Poserは、そうした人体を扱うために、様々な機能を内包している上に、その機能を扱うためのユーザインターフェースもよく考えられています。

一方でPoserは、人物中心の作品を作ることに特化したアプリケーションで、モデルの作成能力も人物だけに絞っています。そのため、人物以外のオブジェクトは作成できません。何かオブジェクトが必要になったときには、他の3DCGを使うか、オブジェクトモデルを買うかしなければならないのです。それでもPoserを買う価値はあるのです。

Poserのモデル作成能力は、非常に限られています。しかし、相違と工夫があれば、Poserだけでも相当な表現ができます。もちろん他のアプリケーションで作成したモデルを取り込むこともできますから、別のアプリケーションでモデルを作成することで、素晴らしい作品を生み出すこともできるでしょう。また販売しているモデルや無料のモデルもありますから、そうしたモデルを利用することも表現の幅を広げる良い方法だと思います。

いずれにせよ、3DCGアプリケーションには一長一短があり、用途と自分の技量にあったものを選ぶ必要があるのです。巨人とこびとを表現したいと言う、はっきりとした目的があるときには、人物の取り扱いに優れたPoserは重要なツールだと言えます。

最後にPoserの機能についてまとめておきましょう。

Poserにできること

  • 3Dのフィギュアやモデルを配置できる
  • フィギュアのポーズを直感的につけられる
  • ライトのセッティングを直感的に行える
  • カメラのセッティングを直感的に行える
  • レンダリング(最終的な映像)が行える
  • アニメーションが作成できる
  • 3Dのフィギュアやモデルの彩色や変形を行える

Poserにできないこと

  • 3Dのフィギュアやモデルをゼロから作成する
  • 情景の特殊効果が限定的である(ただしプラグインで拡張可能)
  • 照明そのものが表現に限界がある(ハロの表現ができない/発光体の表現は可能)