魔物語

愛しのベティ

原作:小池一夫・叶精作

あらすじ

肝川胆平は前歯一家の三下だ。その前歯一家は目鯨一家に縄張りをあらされて、ちりじりとなってしまった。再起不能な前歯一家だが、胆平は恩義を返すため殴り込みをかけ、最期に一花咲かせようとしていた。

そんな胆平が、ひとり目鯨一家に向かう途中けがをしていた女を助けたことから、胆平の人生は大きく変わったのだった。その女は胆平にほれ込んで、押し掛けてきた。女の名前はベティ・バレンタイン。魔界の次期王妃だ。

やがて胆平とベティは結婚するが、魔女のしきたりを破った胆平に悲劇が訪れる。しきたりでは、他の魔女と寝ると、妻である魔女の記憶から夫についての一切の記憶が無くなってしまうというものだった。

胆平は、魔女のしきたりを破らされる羽目になるよう、仕組まれた罠に落ちたのだった。しかし胆平はベティをあきらめず、罠を仕掛けた魔女であるシバに魔界に連れて行くように頼んだ。そして魔界で再びベティに会うことができた胆平は、あの手この手でベティの記憶を呼び戻そうとするのだった・・・

解説

原作はG-ZONEでも紹介している小池一夫・叶精作原作の同名の漫画作品「魔物語」です。このアニメ作品は原作の第1巻から第3巻の内容を脚色し直した作品です。小池一夫氏自ら総指揮しただけあって、内容的にほぼ原作通り。原作のイメージを損なわないどころか、テンポの良いアニメ作品に仕上がっています。胆平役の声優に当時テレビのバラエティ番組で大活躍中だった三宅ゆうじ氏を起用していることは、当時ちょっとした話題になっていました。この作品がきっかけとは言いませんが、この作品が制作されたころからコメディアン等の芸人をアニメの声優に起用することが多くなました。

小林氏自ら総指揮にあたっただけあって、単なる成人向けアニメとは一線を画した感があります。成人向けアニメにありがちな助長なエロシーンは無く、胆平役の声優に当時テレビのバラエティ番組で大活躍中だった三宅ゆうじ氏を起用したことで、小気味良い会話が成立しています。

脚本だけでなく、アニメの真骨頂とも言える絵や動きにも、妥協を許さない小林氏のこだわりが感じられます。叶精作氏の画風そのままとはなりませんが、それでも叶氏のタッチが良く出ていると思いますし、動きも当時のレベルとしては非常に高いところにあるといえます。可愛いベッチから迫力あるベティバレンタインへの変化や、人間サイズから巨人への巨大化シーンなどは、一瞬ですが非常に良く描けています。

申し分の無い作品ですが、個人的には助長さを増しても、巨人ベティバレンタインと丹平の絡みのシーンは、もっと濃密にやっていただきたかったところです。

記事公開日:2000.03.13
記事更新日:2016.12.06

魔物語

総監督 小池一夫
演出 佐藤真人
脚本 高屋敷英男
出演 三宅裕司、滝沢久美子
製作・発売元 東北新社、東映ビデオ
販売元 東映
ビデオ価格 定価9,800円
備考 1986年作品、カラー53分
成人向け指定ビデオ
入手情報 VHS (Amazon)
VHS (Amazon)

[ 前の作品 ] [ 作品リストに戻る ] [ 次の作品 ]

ライブラリで紹介した作品の検索ができます。ご利用ください。

検索キーワード