彼女は金属の船の中で静かに眠っていた。長い宇宙旅行では、冬眠して移動することは珍しいものではなかった。彼女は無事に任務を終えて、地球に戻るところだった。
そのころ、地上の司令室では彼女を乗せた船をモニターし誘導していた。計器類はすべてが順調であることを示していたがが、管制官はモニターを見ながら何かがおかしいと感じていた。しかし、それが何であるかははっきりしなかった。そして、彼女は冬眠状態から起こされた。
「これで最後。この仕事が終われば、のんびりすごすことができるわ!」
船は地上で難しい任務をこなした彼女を歓迎しようと集まった人々の前に無事着陸した。そして扉が開き彼女が船から出てきた。彼女が目にしたのは空ばかりだった…いや、彼女の足元には大勢の人々が驚きの面持ちで彼女を見上げていた。彼女は巨人になっていたのだった・・・