人間ではないが、限りなく人間に近く、その姿は人間の子供・・・それが小人類(ちゃいるど)だ。
人間から進化した怪物・・・ジャンク。そのジャンクを相手に戦い抜きいた小人類・・・それが雛形平次だった。その平次の目の前にジャンクを統率していた黒幕、前園が現れた。前園を倒そうとする平次に、前園は提案を持ちかけてきた。それは、命乞いの提案ではなく、戦勝者への褒美だという。
前園の提案は、平次の体の中にいる淵島幽子との分離だった。それにはもう一度融合する前の鴨に戻り、生まれ直せばよいというのだ。平次の目の前で前園はジャンクの死体をむさぼり始めたかと思うと、その量に比例して巨大化を始めた。そして平次の前で、巨大な股を広げ、平次にそこに入るように言った。

平次は前園の体の中を子宮に向かって進んでいった。それは過去に向かう旅路だった。体の中を奥に進むにつれ、平次が取り込んで融合していったものが分離し始め、そして平時は過去の状態に戻っていった。平次がさらに進んでいくと、そこは子宮ではなく、過去の世界が平次を待ち受けていたのだった。
平次は第2次対戦中のドイツにいた。平次はジャンクと戦っていたことなど忘れ、子供のころに記憶に戻っていた。そして、ドイツ軍の研究施設で拝辞が見たものは・・・

(c) Makoto Ogino 2000