突如、南台市北部に巨大な怪物が現れた。しかしこれを予想していたかのように特別広域自衛隊は対応していた。実はこれが2匹目。しかし隊内部でも15年前の1匹目の事件を知るものは少ない。ましてや一般には極秘だった。
星美は恋をしていた。相手は白鳥君。今日は白鳥君にプレゼントを渡して告白するつもり。心ときめく恋である。白鳥君は最近、学校へ行く途中でスケッチをしているはず。予想通り公園でスケッチをしている白鳥君を見つけた星美。星美が声をかけたとき、白鳥君が落とした雑誌に目がいった。そこには15年前の北方大爆発のことが書かれていた。
(お母さん!?)
イラストではあったが、そこには巨人の女性が描かれていたのだ。15年前の怪物を倒したのは星美の母、沙枝子。しかしその事件は一般には隕石が落ちていたことになっている。しかし、真実はどこからか漏れるものだ。白鳥君があの事件に興味を持っていることに、ちょっと驚いた星美だったが、当初の目的プレゼントを鞄から取り出して渡そうと・・・忘れた! 星美は公園から急いで家に戻るため走っていた。肝心のプレゼントを忘れたのだ。ところが家に戻った星美に母から思いがけない話が。
特別広域自衛隊の春日部雅美指令が、倉星家を訪れた。15年前の事件の以来、雅美と沙枝子は交友を深めていたのだ。もちろん沙枝子の子供である星美も雅美おばさんとなついていた。しかし、星美は雅美に会いたくなかった。それは母から今度の怪物を星美が倒すように言われ、そしてそのために雅美が迎えにきたからに他ならなかったからだ。
巨人になることはともかく、裸になって戦わなくてはならないことに星美は抵抗があった。住民は誰もいないとしても、裸になって巨大化することに、どうしても抵抗があるのだ。しかし無理矢理にも怪物の前に引っ張り出されてしまった。覚悟を決めて巨大化する星美。星美は白鳥君のことを想い、彼を守るために巨人になって戦うことを決心したのだ。
確かに雅美の言った通り、あたりには人の姿は見えない。しかし全裸であり、しかも周辺の建物よりも一回り以上大きくなった星美。自分が必要以上に目立っている様な気がしてならない。胸はバーゲンの垂れ幕で隠したが、股間は手で隠している。片手で戦う星美に戦況は不利になっていく。星美には額に目がありそこからビームを出せるのだが、そのためには額の目に両手を添える必要があるのだ。このまま股間を手で隠している限り、ビームを使うことはできない。戦況を不利にしているのは、星美の恥ずかしいと思う心に他ならないのだった。
一般人は誰もいないはずだった。しかし、たった一人だけれどビルの屋上にいる残っている一般人がいたのだ。今や怪物との戦いに押された星美がを跨いでいるそのビルの屋上にいる人。星美の真下に位置するその人こそ、星美の想い人、白鳥君だったのだ・・・