未確認妖精物体

Unidentified Fairy Ofject

赤石沢貴士 作品

あらすじ

惑星FLOWERに生息しているといわれている生物、未確認生物No.13914-5。無人探査機が故障直前に送ってきたその薄羽を持った姿は、まるで地球の伝説に登場する妖精のようだった。そしてその捕獲を任務としたチームを送り込んだ。


「しかし、こんな生物捕まえてどーするんですかね。観賞用?」

隊員に聞かれても隊長すら詳しいことは聞かされていないのだ。

「それより何だその格好は!昆虫採集に行くんじゃないぞ。」

隊員たちは未知の生物を相手にする緊張感が全くなかった。それもそのはず、これから相手にしようという生物は、どうみても絵本にでも出てきそうな妖精の姿なのだ。本当にいるとは思えない可愛らしさ。しかしその生物とのファーストコンタクトで隊長以下隊員達は息をのんだ・・・

皆、その姿形から小さくて可愛い存在だと決めてかかっていた。しかし予想とは裏腹に、探査機よりも遥かに大きかった。果たして捕獲できるのか・・・

(c) 赤石沢貴士/日本出版社

解説

いつからか妖精は小さくてかわいらしい存在として創造されるようになりました。おそらく薄い羽を持った絵が挿絵として描かれるようになってから、小さな虫のイメージとだぶったのではないかと思われます。

様々な説がありますが、ケルト神話でフェアリーが登場するようになるのは、ケルト系民族がグレートブリテン島に侵攻した後のようです。グレートブリテン島の土着民話に登場する妖怪のような存在と、後にもたらされたギリシャ神話の巨人族とが融合したのがフェアリーの原型のようです。フェアリー伝説の出生は様々な説があるので、さらに調べてみたいところです。

フェアリーの大きさについては曖昧な伝承が多く、それでも物語的に見て人間よりも大きな存在と思える伝承が多くあります。また諸説でも、人間の背と同等以上の説が大半を占めています。加えて解説させていただくと、妖精という言葉は明治維新後に登場する造語で、それ以前は単に妖怪と翻訳されていました。

さて本作品は小さな妖精という概念にとらわれた人に意外性をもたらそうとして描かれた漫画作品です。奇想天外であることがSF作品の面白さのひとつで、それを狙った作品なのですが、奇しくもそれはフェアリーのルーツとも呼べるものであったようです。しかしそれよりも、赤石沢氏の巨大でも可愛い妖精の絵が良いですね。

記事公開日:2006.12.03
記事更新日:2006.12.03

ペパーミント・コミック Vol.04

発行所 日本出版社
発行日 昭和60年7月10日
価格 定価500円
サイズ B5・平綴
雑誌コード 13914-7
備考 コミック・アゲイン7月号増刊号
深沢みゆき:巨大娘カラーイラストあり

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