うちゅうじん大東京に現れる

エムイチロク 作品

物語

夜遅く、一人で歩く女性の後ろにぴったりとついてくる足音。

「うしろの人・・・つけてきているのかしら」

女性がそう思った次の瞬間、いきなり後ろから腕をつかまれた。

「ギャー!」

女性が悲鳴を上げるのも無理はない。腕をつかんでいるのは、まるでカニのような顔をした宇宙人だったからだ。女性の声ですぐに駆けつけてきた警察官。瞬く間に宇宙人は包囲されて逃げ場を失った。

その時だった。頭上にUFOが現れたかと思うと、宇宙人に光線を浴びせたのだ。巨大化する宇宙人。巨大化したのは宇宙人だけではなかった。一緒に捕えられていた女性も巨大化していったのだ。女性の服は巨大化する体のために内側から裂かれていった。女性の服は巨大化しないのだ。都合良く巨大化とともに裸体になっていく女性。

やがで巨大化した宇宙人は、移動を開始した。もちろん巨大化した女性を人質にしてだ。小さな家や車には全く配慮無く、破壊を破壊とも思わずに直線的に移動していく巨人たち。足元に群がる警官隊は、見上げるような巨人に何もできず、ただ眺めているしかなかった。しばらくして東京都庁舎に到着した宇宙人は、都庁舎に女性を縛り付けたのだった・・・

解説

成人向け漫画では、"巨大化=服が破れて全裸"はお約束シチュエーションと言い切っても過言ではありません。

巨大化するプロセスにおいて肉体だけが巨大化し、その肉体が弾けるようにして服を裂くというのは、特別珍しいアイディアではありません。そのため成人向けの作品では、全裸になる必然性として「巨大化」をテーマに選びことがあります。この必然性は男女構わず全裸にするのが大多数なのですが、まれに女性だけがこの必然性に を享受して、男性にはこの必然性が及ばない作品もあります。この作品もそうしたご都合主義的な必然性によっています。宇宙人の服は巨大化するのかもしれませんが、どうみてもパンツ一丁の男がカニのお面を着けて、女性にいたずらしているようにしか見えません。

巨大化はもうひとつの必然性を生みます。衆目を集めることです。

巨大化することによって、隠れる場所を失います。否應無しに公衆の面前ということになるのです。全裸で公衆の面前です。さらに巨大化しているので、体を拡大されて見られているようなものです。とても恥ずかしい状態です。恥辱です。

ということで恥辱作品にありがちな、縛りが入るということで、いたれりつくせりな成人向け作品ということになります。その上、黄金水まで堪能できるのですから、文句は無いでしょう。

当然、巨大女性の足下には大勢の野次馬や報道陣が構えています。野次馬の中には危険を顧みず、わざわざ巨大女性の足下に黄金水を浴びに、そして飲みにいく輩もいるのです。これでもかこれでもかと、恥辱プレイは続きます。もちろん、最後には宇宙人も全裸になっていたすことをいたします。女性に救いはありません。

作者の煩悩を通して、自分の業の深さを知ることになる作品です。

記事公開日:2007.08.04
記事更新日:2007.08.04

対等のカンケイ

発行 司書房
初版 2002/11/25
価格 857円税別
サイズ A5・平綴
ISBN 4-8128-0822-7
備考 成年コミック
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