デビットはフェリシアを愛していた。もちろんフェリシアもデビットを愛していた。二人はいつもと変わらぬ愛の営みを楽しんでいたが、フェリシアの体にいつもと違う何かをデビットが気がついた。
「フェリシア、君は・・・」
「そう・・・もう三ヶ月よ。」
デビットを驚かそうとフェリシアは、子供を身ごもっていたことを黙っていたのだ。しかしデビットは、いぶかしんだだけだった。何故なら、デビットは無精のはずだったからだ。
デビットは自分の子供であるはずが無いと思ったが、フェリシアが不貞な女であるとは到底信じることはできなかった。しかし自分の子であるはずがない。デビットは混乱した。
悩み抜いたデビットは知り合いのバルトリン博士に相談した。
折しもバルトリ博士は物体をミクロ化して体内に入る研究を完成していた。それを知ったデビットはフェリシアの体内に入って自分の子供であるかどうか調べたいと言い出した。しかしミクロ化した人間が、別の人間の体内で活動することは、大きなリスクが伴うのだ。結局デビットの熱意に圧されバルトリン博士はデビットと供にフェリシアの体内で直接子供を調べることにしたのだった。