第2回角川スニーカー大賞の大賞受賞作ということで今更ながら読んでみましたが、果たしてこれが大賞に相応しいのかどうか。
物語は王道のSF展開でスケールもかなり大きいです。しかし、その大きすぎる世界観の説明が不足しており、次々に登場してくる神話の神々についていけません。
予備知識が必要なのかもしれませんが、描写が拙いと思いました。
前半は物語の進むスピードもちょうどいいのですが、後半から(ページ数の都合?)一気に加速しすぎです。
もう少し登場人物を掘り下げるべきなのでは?
特に最終章では、前半の展開とまるで違って物語が急展開します。それでも前半に伏線をはっていればまだ納得出来るんですが、伏線らしい伏線もなく、作者一人で盛り上がっている感じがしました。
なぜそうなったのかという疑問が解消されないまま終わります。
終わり方はハッピーエンドでそこは気に入りました。
あとこの年代はちょうどエヴァンゲリオンが放送された影響かロボットなどいくらか被る要素がありました。
昨今の角川スニーカー受賞作品と比べても面白さは上ですが、際立った何かがないような気がします。
大賞ではなく佳作程度だと個人的には思います。
よって評価は☆☆☆で。

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ジェノサイド・エンジェル: 叛逆の神々 (角川スニーカー文庫 84-1) 文庫 – 1997/6/1
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先ケルト文明遺跡を発掘中、突然目覚めた巨人により調査隊は、祥平とイリアを残して壊滅。事故後、イリアは自らをアリアンロッドと名乗り、女神に似た人型兵器の乗り手として、祥平を戦禍に巻き込む。
- 本の長さ321ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1997/6/1
- ISBN-104044184011
- ISBN-13978-4044184018
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1997/6/1)
- 発売日 : 1997/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 321ページ
- ISBN-10 : 4044184011
- ISBN-13 : 978-4044184018
- Amazon 売れ筋ランキング: - 185,669位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2014年3月21日に日本でレビュー済みフォーマット: 文庫Amazonで購入
- 2020年3月15日に日本でレビュー済みフォーマット: 文庫超古代文明×神話×巨大ロボットのハイブリッドSF系伝奇。
主人公の祥平こそは日本人ですが、物語の舞台はアイルランド、ケルト神話の神々をメインに据えたものは珍しいかも。主人公の留学先はトリニティ・カレッジ(ダブリン大学)ですよ! ジョナサン・スウィフト、ブラム・ストーカー、オスカー・ワイルド、そして、J・S・レ・ファニュの後輩!!
超古代文明の人型兵器「神」が発掘調査中の古代遺跡から復活、居合わせたヒロインたちを宿主にして活動を開始する。人間サイズの「神格」がパイロットとなって、液体金属(というレベルじゃない変形+再生ぶり)で構成された「神体」を操縦して戦うという、巨大ロボットの亜流とはいわせない設定がお見事。
古代文明の兵器が自我を持ち、人類を支配下に置こうと宣戦布告。「神」vs「人間」(+味方してくれる「神」)という設定はわりとお約束なのに展開は読者の予想を外してくるものばかりで、え?そんな展開でいいの?という連続であります。
二万年前から因縁の三姉妹は中盤までで意外にあっけなく退場するし、最後に黒幕を倒して決着をつけるのはアリアンロッドじゃない…。
「人間」の手で「神」を倒すというテーマ的にはありなのでしょうが、アリアンロッドと三姉妹の因縁の扱いが薄くなってしまい、ここはちょっとカタルシス不足で痛しかゆしかも。
第六章で決着をつけてしまった方が王道の展開だったでしょうし、終章の決着をよしとするか、蛇足と感じるかで、本書の評価は大きく変わるのではないでしょうか。
『神々の血脈』『女神転生』『風の白猿神』等々、神話テーマの懐かしの名作群のエッセンスを取り込み、自己流に再構築してみせた手腕は実に御見事。著者もきっと好きだったのでしょうね。
それにしても「ジェノサイド・エンジェル」の題名にたがわず、巻き添えになった一般人が殺されること殺されること、ついでに「神」に身体を奪われたヒロインたちにもまったく容赦はございません。もとは友達だったのに。まあ、人類が滅ぶか助かるかの瀬戸際だからね。
物語をぐいぐい先へ読ませる牽引力は素晴らしく、詰め込み過ぎのきらいがあるため、後になって振り返ると説明がつかない展開(どうやって祥平が黒幕の居場所に駆けつけることができたのか、だとか)がけっこう多いのですが、読んでいる間はそんなことを気にならない昂奮を体験させてもらえました。
- 2003年12月9日に日本でレビュー済みフォーマット: 文庫吉田直らしいテンポが良い一冊。
ヒロインの謎が少しずつ晴れていく所や主人公の感情の揺れ動きが面白い。
そして、有無を言わせない圧倒的に無慈悲な展開と、そこで繰り広げられる巨大ロボット対戦が物語を白熱させてくれる。
尚、北欧神話の知識があれば面白さ倍増です。