この作品はなぜか「戦争童話」で検索しても表示されないが、野坂昭如原作の戦争童話集アニメDVDの中では、最も号泣させられる作品。
焼夷弾の炎に包まれた町を母子が逃げるが、やがて逃げ場を失ってしまう。その時、母が取った行動とは・・・・。涙無くしては見られない。
戦争時、自分の命を捨てて我が子を助けようとする母親の姿を描いた童話は、これまでいくつもあった。しかし業火の中では、どんなことをしても母子が助かることはない。母親自身、そのことを分かっていながらも、せめて少しでも我が子が苦しい思いをしないようにと必死になる。
恐らくこのようなことは、実際、各地の焼け野原になった街で起こったことだろう。
このような悲惨なことは二度とあってはいけない。
尚、この作品の評価を五つ星にできなかった理由は、凧になる必然性が上手く表現できてなかったため。