「〜中野好夫氏訳の『ガリヴァ旅行記』を愛読してきた。行間に漂う吐く息、吸う息の気配から察するのに、これは明治以来の名訳文の筆頭の一つ、最上の屈指のものの一つではあるまいかと考えてきた」とまで書かれていれば、読まないわけにはいかないでしょう。
300年も前に書かれ、中野氏の翻訳からも70年を経たいまもなお違和感など微塵もありません。ガリヴァはガリ“ヴァ”でなくてはならないし、主人公は我輩でなくてはならないのです。そう感じさせる迫力がありました。
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ガリヴァ旅行記 (新潮文庫) 文庫 – 1951/8/1
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船員ガリヴァの漂流記に仮託して、当時のイギリス社会の事件や風俗を批判しながら、人間性一般への痛烈な諷刺を展開させた傑作。
- ISBN-104102021019
- ISBN-13978-4102021019
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1951/8/1
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ423ページ
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1951/8/1)
- 発売日 : 1951/8/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 423ページ
- ISBN-10 : 4102021019
- ISBN-13 : 978-4102021019
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 253,164位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2023年5月31日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2020年7月1日に日本でレビュー済みAmazonで購入英語の課題で買いました、面白かった久しぶりに読んだ。
- 2010年3月13日に日本でレビュー済みガリバーと言えば、一般的には第一編の小人の国と、
後はせいぜい第二編の巨人の国の話が知られているくらいだけど、
実際は第三編以降が面白い。
子ども向けに毒気を抜かれてしまったお話のイメージとは裏腹に、
ガリヴァ旅行記の文章は皮肉、というかほとんど毒舌と言えるものだ。
特に、馬の国フウイヌムの部分は衝撃的だ。
自然のままに生き、高い知性と徳を有する馬たち(フウイヌム)と、
それに家畜として使役される愚かで野蛮な人間(ヤフー)。
その世界にいるうちに、ガリヴァはすっかりヤフーどもに
愛想を尽かし、自分もフウイヌムになりたいと切望する。
無事に帰還した後に、再開した家族たちを
ヤフーと呼んで嫌悪する、というラストが強烈。
スウィフトの倫理観、そしてそれとあまりにかけ離れた、
人間たちの実情への絶望の様が、
ユーモアとストーリーにくるまれることで、
却って強烈に訴えかけてくる、そんな作品だ。
- 2004年4月8日に日本でレビュー済み一言で述べるならタイトルそのままの物語である。この物語の真髄
はヤフーのいる馬の国。小人の国や巨人のいる国やラピュタなどの話
はどうでもよい。ヤフーとは、毛深く、小汚く、悪臭を放ち、狡猾で、
戦闘的で、残忍で、貪欲で、怠惰で、猿のような格好をした動物。つ
まり人間の象徴だ。それが言葉を話す馬に畜生扱いされ飼われている。
全くどうしようもない悪意が篭った風刺だろう。ここまで人間を痛烈
に毛嫌いした作品が世にあるだろうか。英文学者の夏目漱石がこれを
読んで嫌悪感を持ち、辟易したのも無理はない。
けれど演歌が好きなひとには面白く読めるかもしれない・・・権力
闘争に敗れ、不貞腐れた元政治屋の恨み節。
- 2019年3月31日に日本でレビュー済みAmazonで購入素晴らしい!ただそれだけ。童心ののびやかさがいっぱいに広がっていく冒険活劇です!
- 2020年10月17日に日本でレビュー済み子供のころに絵本で読んだ「ガリヴァ旅行記」は、本書の第一部、第二部のごく表面だけをうすめまくって「楽しくて不思議な冒険記」に見せていたにすぎなかったと知ってビックリ!見事にだまされました。
オリジナルは、文明社会や、著者自身を含むヤフー(人間)への猛烈な嫌悪が痛いほど伝わってくる、過激かつ第一級の、ダークな大人向けパロディ小説だったのでした。こりゃ笑えます。そして落ち込みます。日本人なら「エド」や「ラピュタ」の記述にもテンションが上がるかもしれません。
卵を尖っているほうから割るか、丸い方から割るかの意見の対立で長く戦争が続いているというエピソードは、まるでモンティ・パイソンのコントを見ているようでした。中野好夫さんの訳が、すばらしいです。
- 2023年11月1日に日本でレビュー済みAmazonで購入「非常に良い」という評価だったので購入しましたが、どうみても「可」だと思います。返品しようかと思いましたが、面倒臭いので処分します。きちんと評価してください。
- 2009年6月25日に日本でレビュー済みタイトル通り、いかにも古そうな訳のガリヴァー旅行記です。
この本のガリヴァは、自分の事を「我輩」と言います(笑)
まるで大昔の将軍の様な態度のそんなガリヴァですが、
全体的な言葉遣いも非常に難しい言い回しが好きみたいで、
ルビがほとんど無いので読むのに結構苦労しますが、
他の訳者さんと比べると、この方独特の偉そうな文体が、
個人的には一番しっくり来ます。
古臭い言い回しの方が伝統の書物っぽいですしね。