某国より愛をこめて!
のむら剛 作品
公開日:1999.07.12
更新日:2004.09.21
■あらすじ
A・T レディとは、オートマティック・レディ、つまりロボット刑事ののことだ。7号は何一つまともにすることができない失敗作だったが、何事にもひた向きに向かっていく心を持っていた。
松戸狂授は悪の首領だ。警察に常に挑戦しているが、7号にいつも計画のジャマをされていた。そんな松戸狂授を某国がさらったのだ。松戸狂授を助けようと悪の戦闘軍団は警察に松戸狂授の救出を懇願したが相手にされなかった。7号を除いて。
かくして、7号と悪の戦闘軍団による松戸狂授救出作戦が開始された。
教授は某国の秘密基地で巨大化装置を開発させられていた。巨大化装置は完成したが、某国の総統ホモロビッチは見向きもしなかった。
ホモロビッチの目的は、人間を怪獣にするための薬の実験台としての松戸狂授だったのだ。松戸狂授こそ、世界で一番薬の効果が期待できる体質を持った人間だったのだ。そして松戸狂授は怪獣にさせられてしまった。
怪獣になった松戸狂授は怒りのためか暴れ回る。これを阻止するべく7号は松戸狂授の開発した巨大化装置を使ったのだった。
■解説
この7号は人間ではないので、巨人とは言いがたい所があります。本作品は、本サイトの趣旨から離れていると指摘されても無理はありません。しかし、どう見ても人間の女の子にしか見えません。それも可愛い。ということで個人的な趣向もあって紹介しておきます。
この作品は鉄腕アトムやアイザック・アシモフ氏のロボット作品群などを代表とする、あまりにも無垢な心を持ったロボットと同系列に置くことのできる話です。真面目でいて、どこかしら常識がないが、それは無垢故の所作として皆に愛されている存在。しかも可愛い(笑)
そしてこの作品はギャグに徹底しており、無垢な心ゆえの非常識さを笑いにしています。しかし、無垢な心をバカにしているのでもありません。そういった心を持もたない人間が、無垢な心を持ったものに翻弄される姿が笑いを誘うのです。真剣味に集中して読むような話ではありませんが、こうした作品に出会うと何故だかホッとします。主人公が可愛いし(笑)
鉄腕アトムと肩を並べる作品と言うことではありませんが、この世に無垢で可愛い女の子はロボットにしかいないかも知れないと、ふと思ったりするような作品です。
■AT Lady 《第2巻》
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