菊本太 監督作品
公開日:1999.06.16
更新日:2006.11.11
■あらすじ
赤い流星を追うようにして飛ぶ青い流星。やがて、赤い流星は地球に墜落した。
科学警察研究所の筑波不二子は、自分の発見に驚いていた。前日落下した隕石を分析していたが、生きた有機体つまり生物を発見したのだった。内閣調査室長である菅生に直接電話をかけて報告した。しかし受話器を置いた不二子は犠牲者となってしまった。
内閣官房長官の茂木は緊急に事態に対処するため、対策会議を開いた。犠牲者となってしまった不二子のレポートを元に想定できるエイリアンとは、なんと人間に対し托卵を行う宇宙生物であった。
そのころ連続発生していた猟奇殺人もこの宇宙生物の仕業であると断定した内閣官房は、自衛隊、警察との連携でこの宇宙生物を捕えるか、もしくは壊滅させる作戦を決行した。
裾野市にある演習場に宇宙生物をおびき出したものの、作戦は失敗。巨大化した宇宙生物に為す術もなく、繰り広げられる淫行をただ見るだけの自衛隊だった。そこに突如としてせん光が。その光の中から巨大化した女性が現れた。
■解説
赤い流星を追って青い流星が流れるシーン。追いかけてきた女が、光の中で巨大化するシーン。解説するまでもなく、ウルトラマンのパロディです。そして至る所に怪獣映画のlパロディがちりばめられ、さらに怪獣には触手系と手の込んだ成人向けならではの趣向を用意しています。全体のストーリー構成は、ハードSF風仕立てになっています。しかしそんな構成とは関係なく成人指定のイベントを詰め込んだ展開の作品です。
ところでこの作品では、巨人と人間が同じフレームに入るシーンが少ない感じがします。多くのショットで、巨人が体の一部分でしか登場しません。また巨人対怪獣の対決シーンでは、人間の描写がありません。そうしたところが、古き良き怪獣映画の雰囲気を醸し出しています。
一方で巨人と人間が同じフレームに入ることが、いかに難しかが良く判ります。多くの怪獣映画は、構図や演技で巨人の大きさを上手く演出していますが、この作品も同様の手法を用いています。
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