第6回第2部 如意光でひっこし
原作:藤子不二雄
公開日:2006.11.01
更新日:2006.11.01
■あらすじ
キテレツは工作の大好きな少年。ある日家の物置から江戸時代のご先祖様であるキテレツ斉が、自分の発明品について書き記した「奇天烈大百科」を発見。工作好きだったキテレツは、この記述にある機械を再現して試すようになった。
ブタゴリラは母親から、店の得意先の引っ越しを手伝うように言い渡された。渋々ブタゴリラは、トンガリを巻き込んで引っ越しを手伝う事にした。そんなブタゴリラたちと出会ってしまったキテレツだったが、手伝いを断るどころか進んで自分一人でやると言い出した。
実はキテレツは作ったばかりの如意光の威力を試してみたかったのだ。キテレツが如意光を操作して引っ越しの荷物に光を当てると、リヤカーいっぱいの荷物はまとめて手の上に載る大きさにまで縮んでしまった。威力に満足しながらキテレツは、引っ越しを終えたのだったが、とんでもないことにコロ助が誤ってキテレツに光を浴びせてしまった。コロ助とはぐれ、小さくなったままキテレツは、とりあえず自分の家に向かったのだったが・・・
■解説
現実には存在しない機械が登場して、様々なハプニングを主人公らが乗り越えていく点だけを注目すると、ドラえもんと同じカテゴリの作品だと言えます。キテレツ大百科がドラえもんと大きく違うのは、主人公が自ら機械を作り、そして困難を乗り越えるところにあります。ドラえもんに頼るのび太のような図式はありません。自立した人間像と子供ならではの世界観が見事に融合して、行動と責任等の道徳感を意識することなく楽しめるところが素晴らしい作品です。
キテレツは、普通では考えられないような困難に直面しますが、根っからの発想力を活かして乗り越えます。そうした発想力と行動力も女の子の前では、普通の男の子としてしか働きません。女の子の意見に翻弄されたりします。
このエピソードでも女の子達にいいようにあしらわれます。もちろん人形のような大きさなので力でどうこできる訳ではありませんが、つまみ上げられたキテレツが助けを求めても聞いてもらえないところや巨大な女の子のスカートを見上げて顔を赤らめたりするところなど、非常に象徴的な場面だといえるかもしれません。
■キテレツ大百科
■キテレツ大百科 DVD Vol.1
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