三原千恵利 作品
公開日:2006.11.15
更新日:2006.11.15
■あらすじ
リドリィは今日も差し入れを持ってフィリップ博士の研究室を訪れた。目当てはフィリップ博士の助手、ベイカーだった。
「彼、います?」
リドリィは奥の部屋のドアを開けて驚いた。ベイカーが怪しい眼差しでリドリィを見つめていたからであった。リドリィは胸の高鳴りを押さえることが出来ないまま、ベイカーと見つめあったままになってしまった。 するとフィリップ博士が一言。
「今の彼は犬なのだ。」
「・・・」
そんな調子のフィリップ博士。今日の研究のお題は、頭が良くなる薬。ところがその薬は失敗作だった。こぼれた薬が見せた効果とは・・・
■解説
少女漫画でマッドサイエンティストものは、あまり多くありません。基本的に少女漫画のテーマである恋愛がメインなので、科学そのものの部分は物語に色を添える程度のものでしかありません。しかしそうした色物の道具である少女漫画のSFは、荒唐無稽なものであることが多いのです。この作品も理屈抜きの色物科学で、巨大化する理屈は全く無視されます。少年向けの漫画だと理屈っぽくなってしまうところが、理屈抜きであっさりと描かれています。
この作品は単行本に収められた本編とは全く別の読み切りの作品です。キャラクターの設定などは作品から読み取れるのですが、せっかくの濃いキャラクターなのですからもう少しキャラクターを掘り下げた構成があれば、尚面白いに違いありません。
■炎様怒る
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