青木知 作品
公開日:2001.04.21
更新日:2004.09.17
■あらすじ
さっちゃんは、本当はさち子といいます。 (本文より)
お腹を鳴らしながら目の覚めたさっちゃん。さっちゃんの寝床は、大きな大きなパジャマのポケット。いえいえ、本当は普通のパジャマ。さっちゃんが小さいので、普通のパジャマがとっても大きく見えるのです。さっちゃんが寝床にしているパジャマは、男の子が着ているパジャマです。
もそもそっとポケットからはい出したさっちゃんは、パジャマのすき間から奥に入っていってしまいました。そしてそこにある、かわいらしいものをカプっと…
「こーのー、いたいじゃないの」
びっくりして起きた男の子に向かって、ピースサインをするさっちゃん。今日はさっちゃんが、大好きなバナナを1本食べるのに挑戦する日なのでした・・・
■解説
童謡のパロディというのは珍しいです。ネタになった童謡は、皆さん良くご存知の阪田寛夫氏作詞の「さっちゃん」です。童謡のさっちゃんのイメージは、言葉をやっと覚えたような幼い女の子。それを小さいという言葉そのままに、パロディにしたのがこの作品です。
しかし、いくら小さな女の子といえども、ここまで小さい女の子は普通いません。なぜさっちゃんは、ここまで小さいのでしょうか。残念ながら作品中に説明が全くされていないので、理由は不明です。そういえば、この作品の設定は全くの謎。途中に挿入されたエピソードもギャグに徹していて、設定は不明瞭のまま話は進行します。設定不明なので、あらすじに男の子と紹介した子供も本当は女の子なのかもしれません。作品を読んだかぎりでは性別不明で、多分男の子ではないかなと思える程度の描写です。終始ギャグに徹したこの作品は、謎だらけのギャグ作品で、妙に印象的です。
掲載されたモーニング・シャンプーという本は、いわゆる雑誌の準備号でコミックロリポップの増刊として発行されたものです。当時流行し、そして当年(1987年)の流行語大賞となった「朝シャン」を意識したネーミングで登場した準備号ですが、準備号だけで終わってしまったようです。ロリコンブームの中に刊行された親雑誌のコミックロリポップ自身、1989年に発生した連続幼女殺人事件、それに続く`90年から始まった有害コミック論争で消えてしまっています。
■モーニングシャンプー
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