唯登詩樹 作品
公開日:1999.07.06
更新日:2004.09.17
■あらすじ
徹也と美樹がデートしているとき、美樹に黒服の男が声をかけてきた。
ナンパだ。
どうやらこの男、徹也に気がつかなかったらしい。徹也は美樹に比べて背が低っかたのだ。徹也は自分が背が低いことを気にしていたので、なんだかむしゃくしゃしてこの男に食ってかかった。その直後、美樹の視界から徹也が消えたのだった。
徹也はなんと美樹の足もとにいた。手のひらサイズの大きさになっていた。
とりあえず喫茶店に入った二人。美樹に慰められているうちに徹也は元気を取り戻していった。やがて徹也は、自分が小さくなった状況を楽しみはじめ、徹也は美樹のスカートに潜り込んでいった…
■解説
初出雑誌のランチBOXは、性的表現の多い雑誌でした。そうした雑誌に掲載されたこの作品には、性的な表現がふんだんに盛り込まれています。そしてその視点のほとんどが、縮小されてしまった徹也のものです。小山のような女性の肉体がアップで迫ってきます。徹也の視点で見た局部のアップはもちろんのこと、その内部にまで入っていきますが、そうしたシーンも徹也の視点で描かれています。
体のサイズの比率が大きくなるほど、コミュニケーションのシーンを描くのが困難になってきます。この作品においても徹也と美樹の顔を向き合わせた会話のシーンは、徹也の縮小後には同じコマにあるものは3コマと極端に少なくなります。二人の会話そのものが減っているわけでなく、ただ同じコマに収まらなくなっているのです。徹也にとって美樹の体は背景と同等に描かれるほどに巨大なので、例えば美樹スカートの中は徹也にとおてひとつの部屋のように描かれています。そうした二人の会話をひとつのコマに収めるのは困難であり、また掲載誌の性格から局部表現が多くなっています。
しかし独善的に突っ走らずに、全体の構成を押さえて描かれているところは、さすがSF畑の作者らしいところです。
■ただいまハート混線中
[img]■漫画ランチBOX《No.2》
[img]
[ 前の作品 ]
[ 作品リストに戻る ]
[ 次の作品 ]
ライブラリで紹介した作品の検索ができます