白柱の四角

単行短編集「Aコンプレックス」より

富秋悠 作品

あらすじ

よもみは普通の高校生。ある暑い日、男に呼び止められる。しかし、男の声はすれども姿がない。足もとを良く見ると、小さなこびとがいた。

男は一夜を共にするとで、元の大きさに戻れると言うのだ。でもよもみはその気になれなかった。男はよもみに催眠術をかけ、強引にせまった。しかし何と言ってもサイズが違いすぎる。男はよもみとの体格差を感じながら、よもみを満足させようとする。やがて男とよもみは・・・

解説

成人コミックなので、結構露骨。元に戻りたい一心というのは建て前。だって、もし元に戻りたいだけなら、催眠術まで使って契ることは無いでしょう。もっとも、どうせなら好みの女の子と契りたいと思うのは当然、その気持ちも判らなくはありません。巨大な女性の体を目の前にして嬉々と様子からも判ります。結局、体目当てなのです。それも抱えきれないどころか、小山のような巨大な肉体。

巨大な肉体を楽しむ反面、矮小な存在となった自分にとって、いかに女性を満足させるのが大変なことか。それでも果敢に、女性を満足させようとするこの男のサービス精神には頭が下がります。

同人誌で活躍もしている富秋悠氏。書き下ろしと銘打っているが、もしかすると同人誌のために描いたものをページ合わせに付けたのかもしれません。そう思わせるのは、この単行本に収められた他の作品とはマッチしないからです。同人誌なら似合いそうな、そんな個性的な味わいの作品。それと、手抜きに近い短編を装って描いているのは、作家の照れ隠しなのかも知れません。作者の趣味と遊びが、にじみ出た一作です。

Published : 2000.02.02
Update : 2004.09.17

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