チンコぽん

異次元からノックの巻

ぺにしりん11 作品

あらすじ

イズミちゃんは元気な女の子。女の子なのに片づけとかが嫌いで、今日も学校から帰ってくるとカバンをほうり投げて遊びに行こうとした。しかしお母さんが現れて、部屋の片づけができるまで外に出られなくなってしまった。しぶしぶ部屋を片づけ始めたイズミの目の前に窓を割って入ってきた影があった。

「とんでもないこと、してくれたモ〜」

その影は、小さな子供のように見えた。その子供は、入ってくるなりイズミに文句を言いいだした。彼の名前は「チンコぽん」。四次層人だというのだ。

チンコぽんの言うことには、イズミの部屋にあった四次層の世界に帰るための戻り扉が消えてしまい、チンコぽんは国に帰れなくなってしまったというのだ。その扉が消えた原因が、イズミの投げたカバンにあるというのだ。責任をとってくれ!と騒ぐチンコぽんだったが、どうすることもできないイズミ。そんなとき

「扉が出現したモ!!」

突然チンコぽんが叫んだ。扉が出現して帰ることができると喜ぶチンコぽんだったが、そのは大変な所に出現していたのだった・・・

解説

子供向けマンガのタッチで描かれたマンガでありながら、成人向けの作品というギャップが、この作品の魅力であることに間違いありません。ストーリーも、子供の頃に読んだマンガを彷彿とさせてくれます。パロディをどこまで意識して描かれたのかは判りませんが、特定の作品をオリジナルとした訳ではなく、幼年期に触れるであろう作品群のパロディと言えるのではないでしょうか。作者は非常にそうしたマンガを知っていると思います。絵の持つ雰囲気だけでなく、ストーリーの展開の仕方なども「らしく」表現されています。

とはいえ、そこは成年向け作品。エッチなシーンを省くようなことはなく、しっかりと描いています。果たして、こうしたSF的なストーリーは、詩人向けマンガとして人気がでるのでしょうか。マンガは、何と言っても非日常を表現するのに非常に適したメディアだと思います。しかし成人向け雑誌の読者層を考えると、かなり実験的な取り組みになったといえるでしょう。これを掲載した目論見がどこにあったかは判りませんが、こうした試みに取り組んだ作者にエールを送るとともに、こうした試みを許して雑誌に掲載した編集サイドにもエールを送りたい。

Published : 2000.05.09
Update : 2004.09.17

[ Prev page ] [ Category index ] [ Next page ]

You can find the work by a keyword.

Keyword: