この作品は、円谷プロからクレームのついて問題作です。何が問題になったかは、ご紹介しました作品中のコマを見ていただければお分かりになると思います。作品中には一言も「ウルトラマン」とか「ウルトラセブン」という言葉は出てきません。しかし、これは誰が見てもウルトラマンでありウルトラセブンなのです。そして、ウルトラマン、ウルトラセブンの著作権は円谷プロダクションが持っています。
円谷プロダクションは、作品の持つイメージを非常に大事にしています。そしてこの作品は、正義の味方のイメージを逆手にとったパロディで、当然そこには著作権者の意図していないイメージ、大幅に改変されたイメージが具象化されています。プ円谷ロダクションは当然のことながら抗議し、そしてこの作品が日の目を見るようになるには、ウルトラマン、ウルトラセブンの著作権が失効したときになるでしょう。
この単行本には表題作の他に、セブンがデートをする「ウルトラデート」という作品があります。作品のラストにある、巨大化したままデートの待ち合わせ場所に行ったセブンが絵的に面白いので、もしこの本を手に取られたなら併せて読まれることをお勧めいたします。こちらの方が問題作かもしれません。
さてこの作品、紹介しても大丈夫なのでしょうか…