鉄腕ベビー

笹川ひろし作品

あらすじ

福島県の山の中から東京に出てきたベビーは、親指ぐらいの大きさの身長しかなかったが、超能力を持っていた。ベビーは超能力を駆使して、悪の秘密結社ブラック・マスク団と戦うのだった。

解説

1957年に手塚治虫氏のアシスタントとなり、その後独立して漫画家として活動した笹川ひろし氏の作品です。笹川氏の少年画報社のデビュー作品「探偵学校」に続く連載作品がこの「鉄腕ベイビー」です。笹川氏は「ハクション大魔王」や「タイムボカン」などのタツノコプロダクションのアニメ作品の監督としても有名です。

手塚氏に「絵はイマイチだがアイディアは変わっていて面白い」と言わせた笹川氏ですが、笹川氏を知る人は皆、彼はアイディアマンであると言います。そうしたアイディアマンの片りんを、この作品に見ることが出来ます。

さて、作品ですが鉄腕と銘打っていますが、鉄腕アトムのようなロボットではなく、怪力ということを表したもので、一言で言えば一寸法師のスーパーマンバージョンです。絵柄は師匠とも呼べる手塚氏に似ており、丸みを帯びた伸び伸びした線は、後のアニメの設定画とは、ひと味もふた味も違っています。

鉄腕ベビーの詳細な設定などは不明で、調べるにも資料と呼べるものは手元のこの本のみで、作者の解説に留まってしまいました。本来なら作品全体を通してのコンセプトなどを解説したいところですが、この本1冊ではそうしたところを解説するには資料不足です。今回は中間報告といったところでご容赦下さい。引き続き調べていきますが、もし、この作品についての情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非ご一報戴ければと思います。

笹川ひろし氏関連作品

笹川ひろし氏原案のアニメ作品「サラダ十勇士トマトマン」を紹介しています。

記事公開日:2001.03.05
記事更新日:2004.09.17

鉄腕ベビー

発行 少年画報社
初版 昭和34年10月1日
サイズ B6・平綴
備考 少年画報十月号ふろく

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