ドイツ人系アメリカ人の医師、アデルバート・グリムショウは博士は、ゴワンダ州立精神病院の近くに、神経症患者の私立療養所を開いた。この診療所は金持ちの患者を相手にする一方、貧しい人々のための慈善病棟も開いていた。そして事件はこの慈善病棟で起きた。そしてそれが明らかになったのは、ある奇妙な手記が発見されたからだった。
手記はとても変わっていた。内容はもちろんだが、その手記そのものが入っていたのが内服用のカプセルで、薄い紙に書かれた文字は顕微鏡の力を借りないと読めないくらいに小さいものだった。カプセルは3つ発見されたが、手記は第4のカプセルの存在を促すような内容だった。
手記には、グリムショウ博士が人間を小さくしてしまう薬を開発し、それを悪用して患者を小人にしてサーカスに売っているという事実を訴えていた。しかし、それだけではなかった、この手記を書いた本人を含め数人が、グリムショウ博士の手によって人形よりも小さくされてしまったいきさつを克明に記述していた。その詳細な描写はリアルで、そして恐ろしいものだった・・・