「女、女が欲しいーッ。」
長期間の宇宙航行で欲求不満になるもの当然。男ばかりの宇宙空間では騒ぐことぐらいしか許されなかった。そんな彼らの目の前に美女が現れた。
「信じられんな・・・」
早く近寄れというクルーをよそに冷静に対処するクルーが言った。
「驚いたことに、あれはちゃんとした実体だよ・・・」
しかもと、言いかけて男は黙った。それは、接近してみれば判ることだとも言った。とりあえず危険はなさそうだし冒険してみる価値はありそうだ。美女は手招きしていた。
「オッパイめがけて突撃だー」
男達の宇宙船は女に向かって進んでいった。どんどん近寄っていくと、女の胸が作っていた曲線はまるで地平線のようになっていった。その美女は、優に惑星一個分の大きさと質量があった。宇宙船はそのまましばらくの間、女の体の上を飛行した。やがて亀裂を発見した男達は、その亀裂から内部に入っていった。
突然、攻撃を受けた。何かが宇宙船体に張り付いていく。危険を感じた男達は宇宙空間へと戻るように逃げ出した。