シンはお風呂が大好きで、今日もご機嫌に水浴びを楽しんでいました。でも、どこかいつもと違う様子。そんな時、
「あんた、公園の池で何やってんのよ!」
「だって、お風呂大好きなンだも〜ん」
怒られても、全然気にしないシンにあきれて、仲間もただただあきれるしかありません。何と、シンは公園の池をバスタブ代りに水浴びを楽しんでいたのです。しかも巨人となって…
「リンスはいかが?」
男ふたりが声をかけてきました。彼らは消火栓からの水で、シンの体から石鹸の泡を流してくれました。
「髪を乾かすのにファンが必要ね。」
シンがそう考えたとき、運の悪い?ことに軽飛行機が飛んでいるのがシンの目に留まりました。すかさず捕まえて、プロペラを自分に向けると髪を乾かし始めました。飛行機に乗っているほうはたまったものじゃないけれど、巨大な手から逃れることはできません。やがて髪も乾いて、用の無くなった軽飛行機は開放されました。
「もういっていもいいよ」
シンはまるで紙飛行機のように軽飛行機を投げました。ところがその時の衝撃で、軽飛行機のエンジンが止まってしまったのです。軽飛行機は操縦もままならず、ビルに向かってふらふらと飛んでいます。このままでは飛行機はビルに激突してしまうでしょう。
「大変!飛行機を助けなければ!」
シンは飛行機を捕まえるために、通りを一直線に駆け出しました。でも足もとには、目を向けませんでしたから、シンの行く手は大混乱になっていました・・・