山下筆児は、気が弱い典型的なオタク少年。高校生になっても関心事はフィギュアばかり。実際の女の子となると言葉も交わせない。友達と言えるのは、学校校内で密かに世話している黒猫のニャースケだけ。そんな弱く正しく生きる筆児の平凡な日々に終止符を打つ事件が。
校舎裏で不良に絡まれた筆児。普段と違ったのは、そこに桜井さくらが現れたこと。彼女は昼寝を邪魔され少々機嫌が悪かった。騒いでいた不良にひと蹴り加えると、さくらを見た不良はそそくさと退散してしまった。さくらは誰もが知る最強のヤンキーなのだ。
ところが助けられた筆児がお礼も言うこともできずにいると、さくらの怒りは筆児に向き、見事なひと蹴りが決まった。そのとき、黒猫のニャースケが筆児とさくらに不思議な衝撃を与えたのだ。2人が気がつくと、さくらの体がフィギュアのような大きさに。突如、さくらの色気に気がつく筆児に、小さなさくらが見事なひと蹴りを決めた。小さくなってもさくらの強さに陰りはなかった。
このようにして小さくされたさくらは、張本人の黒猫にも逃げられて、筆児と不思議な生活が始まったのだった。また筆児以外の人間が触れると体が硬直して、本当のフィギュアのようになっていまうことも分かった。筆児とさくらは元に戻る方法を探すのだが、奇妙な2人には次々とハプニングが襲いかかるのだった。