「ちくしょう、また鬼が人形をゲットしていきやがった。」
村に鬼が現れるたびに、子供達の手からお人形がなくなるのでした。なぜなら、鬼が盗っていってしまうからです。その鬼とは、ミニスカートにブーツを履いた、美しい女性の姿をしていました。鬼は、村に行っては自分の好みの人形をコレクションに加えるために盗んだり無理やり子供の手から盗ってしまうのでした。
太一は男の子でありましたが、内気で、女の子のようにいつもお人形で遊んでいました。お人形はおばあちゃんが作ってくれたものでしたが、いつも鬼がやってきては、盗っていってしまうのでした。そんなとき、おばあちゃんは太一にお話しを聞かせて慰めるのでした。太一の好きなお話は、桃太郎でした。
ああるとき太一は川仁ひとつの桃が流れているのを見つけました。桃は普通の桃よりかいくぶん大きくはありましたが、人間が入るには小さすぎました。それでも太一は、中に桃太郎がいると信じておりました。太一が慎重に桃を割ると、中には小さな人間が入っていたのでした。
その小さ子に、おばあちゃんは桃次郎と名を付けました。やがて、桃次郎と太一は兄弟以上に仲良く遊ぶようになりました。
そんなある日のこと、またもや太一の前に鬼が現れ、今度は桃次郎を連れ去ったのです。
鬼は桃次郎のことがとても気に入りました。今までの人形とは違い、かわいらしくも生きていたのですから…
「ひゃー、かわいらしいわあー」
鬼は桃次郎を着せ替え人形のように扱いました。桃次郎は小さかったので鬼に逆らうことができずに、服を脱がされていったのです。そして、最後にふんどしが残りました。そのふんどしも鬼の手によって脱がされてしまったのです。
その時、桃次郎の体に変化が現れ・・・