マイクロボーイ

荒川貴史 作品

あらすじ マイクロパワー全開!!の巻

すやすや眠るミス向山高校

ぼくは大林純。向山高校の新聞部だ。

今日も新聞取材と称して女子更衣室に忍び込んでいたが、お目当ての写真を取ることが出来なかった。100号記念号のトップはス向山高校のヌードと決めているのに。

家に戻って兄貴に相談だ。でも兄貴は出かけているみたい。兄貴の部屋で、へんな薬を見つけた。なになに、10分間だけ小さくなれる薬だと、これは試してみないと。

夜になったら、薬を持ってミス向山高校の家に行こう。

あらすじ ウハウハ気分で危機一髪!!の巻

スポンジと間違われた大林

国語のテストは、赤点だ。これで来週は追試が決定してしまった。しかも、追試で赤点だと新聞部の活動は中止だなんて。

まじめに勉強するなんて考えられない。そうだ、テストの問題用紙を手に入れよう。小さくなってフランス人形に化けて、先生の家に侵入だ。

あらすじ 愛のメッセンジャーボーイの巻

ラブレターを見つけた大林

兄の昇が恋に落ちた。相手は女子寮に住んでいる女の子。ラブレターを渡してあげるよと約束したものの、女子寮は男子禁制、一歩も足を踏み入れることが出来ない。

それでは、小さくなって排水溝から忍び込もう。

あらすじ 修学旅行に出発の巻

寝台車のベッドに忍び込んだ大林

今日からたのしい修学旅行。ええ、寝台車のぼくの席は女子と一緒だって。しかも、京子ちゃんと一緒。先生とも一緒。ちょっと、がっかり。

京子ちゃんは、前から気になっていた女の子。何だって。京子ちゃんが身に付けているロケットには、京子ちゃんのあこがれの君の写真が入っているって。誰だそいつは、小さくなって確かめなければ。

あらすじ 真夏のプールは大騒ぎの巻

京子ちゃんに人工呼吸…

今日は京子ちゃんとプールでデート。途中でナギサちゃんとルイ子ちゃんと会ったので、一緒に泳ぐことになった。でもプールはレディースデーとかいって男は入れてくれないんだ。

しょうがないから、ぼくだけ外で待つことに。と見せ掛けて、小さくなってプールサイドに行こう。

解説

この単行本に収められた話は、上記あらすじで紹介したものも含めて全部で7話あります。主人公は、全ての話毎に必ずパンティの中に入ります。

作者の書きたいという情熱が伝わってくる作品です。と同時に読んでもらいたいと思う心も感じます。月刊誌は新人を育成する目的も持っているので、こうした野心的かつ実験的な作品で溢れていますが、サイズ差を全面に押し出して全編に亘って描かれた作品は意外と少ないのです。

同じような設定の作品として今西まさお氏の描く「どっきりマイクローン」という作品があります。どっきりマイクローンと比べると設定にかなり無理がありますが、作者はぜんぜん気にしていないと思われます。そのように大胆に伸び伸びと描れた気持ち良い作品です。

記事公開日:2000.02.06
記事更新日:2019.03.09

マイクロボーイ

発行 講談社
初版
ISBNコード ISBN4-06-173637-X
価格
サイズ 一般コミック・平綴
初出 月刊少年マガジン昭和39年3月〜9月まで連載
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