クラブ活動を終えた裕美を迎えにきた貴広。貴広が裕美を迎えに来るのはいつものことだった。そのふたりの前にセーラー服姿の美少女が現れ、ふたりに声をかけた。
「あのー、すいません」
ふたりが美少女の方に近寄っていくと、突然その美少女の指先からガスが噴き出た。ガスのために気が遠のいて行く中、男の声が聞こえた。
「このふたりには、私の世界征服の尖兵になってもらおう」
翌朝、目が覚めた裕美は、街の通りに寝かされていた。しかし普通に寝かされていたわけではない。裕美の体は通りを完全に塞いでしまうほどに巨大になっていた。まだ、うつろな裕美の顔の前にひとりの男が立った。昨日の声の主だ。この男は世界征服を企むマッドサイエンティストで、その男が開発した薬によって裕美は巨人にされてしまっていたのだった。
「君はこの薬で史上最強の生物になったのだ。そしてその圧倒的な力でこの世界を破壊するのだ。」 男は巨大な裕美に向かって命令した。しかし巨大になったとはいえ、裕美はただの女の子だった。
「えー。そんな危ないことできないわ。」
断わる裕美の足もとに、宇宙船のようなカプセルがあった。カプセルはガラスのように透き通っており、その中には貴広と昨日の美少女が乗っていた。カプセルの中を裕美がのぞき込むと、服を脱がされた貴広が、昨日の美少女に犯されていた。
ひそれを見た裕美は逆上した。裕美は手近なビルの一部をむしり取ると、貴広の乗っているカプセルに向かって投げつけた。カプセルは突然移動し、投げつけられたビルをかわした。カプセルはその外観通り、移動することが出来るのだった。しかしそれは裕美の感情を逆なでし、荒れ狂った裕美は街を破壊し始めた。まるで怪獣のような宏美に街は、パニックになった。
ほどよく自衛隊がやってきた。自衛隊の戦闘機は裕美を見つけるや否やミサイルを打ち放った。しかしミサイルは裕美の服をボロボロにしただけで、裕美に傷をつけることはできなかった。自衛隊の攻撃にわれを忘れて街を破壊し自衛隊に襲いかかる裕美は、まさしく怪獣のようだった。
貴広はこの危機を脱するため、自ら巨大化薬を飲み・・・