高校の学園祭を迎え純平のクラス2年B組は、白雪姫を演じることになった。多数決の結果、藤堂ゆり子だった。ゆり子は以前、純平と付き合っていたが、ゆり子は思い込みが激しい性格で、その思い込みから純平が浮気をしたと勘違いしてから疎遠になっていた。
ゆり子は台本を覚えきれず、練習でも台本を棒読み状態だった。純平はといえば、大道具係で大道具の製作に忙しかったが、ゆり子のことが気掛かりで、しょっちゅう練習の様子をうかがっていた。純平はゆり子が練習がうまくいっていない様子を見て、何とか助けてやりたいと考えた。
純平の隣に住んでいる ちひろは、不思議なアイテムをいつも純平に貸してくれる女の子。今回も彼女のアイテムにすがる純平だった。そんな純平にちひろは今回、スタニスラフスキー・システムと、黒子が使うアシストグッズを貸してくれた。
スタニスラフスキー・システムを使って純平は、学校の昼休みや放課後にゆり子の練習に付きあった。システムのおかげかそれともゆり子の頑張りかは判らなかったが、ゆり子は上達していった。
学園祭の当日、ゆり子に主役を奪われて、ゆり子をねたんでいる桜子はゆり子のお茶に強力な下剤を入れたのだった。ところがこのお茶を飲んだのは、ゆり子ではなく王子様役の朝日奈だった。そのため朝日奈は、舞台に立てる状態ではなくなり、ゆり子の練習に付きあって台本を覚えている純平が代役となった。
本番が始まり、とどこおりなく舞台は進行していった。ところが桜子は、ゆり子に物忘れを起こす成分の薬をスプレーしたのだった。ゆり子は突然セリフを忘れてしまった。出番を控えて幕の影からその様子を見ていた純平は、ゆり子を助けたい一心で黒子が使うアシストグッズを試してみた・・・