縮小される男性の話としてはめずらしく、背の低い男性が縮小されます。 大男が縮小されるギャップを楽しむ話は多いのですが、背の低い男性が縮小されるのは他に見当たりません。大抵男女カップルのうち男性が女性より低い場合には、女性が縮小化するのが普通ですが、この作品ではその逆になります。作者の唯登詩樹氏は、もともとSF畑の方なので、セオリー通りの筋書きでは満足できなかったのだろうと思われます。そうしたセオリーを外した分だけ、別の展開が過激になっている作品です。
 徹也は美樹のスカートの中を探検 |
初出雑誌のランチBOXは、性的表現の多い雑誌でした。そうした雑誌に掲載されたこの作品には、性的な表現がふんだんに盛り込まれています。そしてその視点のほとんどが、縮小されてしまった徹也のものです。小山のような女性の肉体がアップで迫ってきます。徹也の視点で見た局部のアップはもちろんのこと、その内部にまで入っていきますが、そうしたシーンも徹也の視点で描かれています。
体のサイズの比率が大きくなるほど、コミュニケーションのシーンを描くのが困難になってきます。この作品においても徹也と美樹の顔を向き合わせた会話のシーンは、徹也の縮小後には同じコマにあるものは3コマと極端に少なくなります。二人の会話そのものが減っているわけでなく、ただ同じコマに収まらなくなっているのです。徹也にとって美樹の体は背景と同等に描かれるほどに巨大なので、例えば美樹スカートの中は徹也にとおてひとつの部屋のように描かれています。そうした二人の会話をひとつのコマに収めるのは困難であり、また掲載誌の性格から局部表現が多くなっています。
しかし独善的に突っ走らずに、全体の構成を押さえて描かれているところは、さすがSF畑の作者らしいところです。