肝川胆平は前歯一家の三下だ。その前歯一家は目鯨一家に縄張りをあらされて、ちりじりとなってしまった。再起不能な前歯一家だが、胆平は恩義を返すため殴り込みをかけ、最期に一花咲かせようとしていた。
そんな胆平が、ひとり目鯨一家に向かう途中けがをしていた女を助けたことから、胆平の人生は大きく変わったのだった。その女は胆平にほれ込んで、押し掛けてきた。女の名前はベティ・バレンタイン。魔界の次期王妃だ。
やがて胆平とベティは結婚するが、魔女のしきたりを破った胆平に悲劇が訪れる。しきたりでは、他の魔女と寝ると、妻である魔女の記憶から夫についての一切の記憶が無くなってしまうというものだった。
胆平は、魔女のしきたりを破らされる羽目になるよう、仕組まれた罠に落ちたのだった。しかし胆平はベティをあきらめず、罠を仕掛けた魔女であるシバに魔界に連れて行くように頼んだ。そして魔界で再びベティに会うことができた胆平は、あの手この手でベティの記憶を呼び戻そうとするのだった・・・