テレビを見るのが大好きな少年アントーン。それが僕。あるときふとしたことからリモコンに隠されていた青いボタンがあることを見つけた。それが始まり。そこで平凡で退屈な日々は終わったのさ。
テレビの中からおじさんが、僕に話しかけてきた。「僕はカール。テレビが一方通行じゃないほうが面白いだろ。」それから僕とおじさんは友達になった。青いボタンを押すことで、おじさんの部屋に繋がるという訳だ。おじさんとの話は楽しくて、そしておじさんは僕の勉強も手伝ってくれたのさ。だから僕の成績は、ぐんぐんとあがっていったんだ。
あるとき僕のいないあいだに、おじさんはテレビの中からでてきた。おじさんはテレビから出入りできたのだ。ところが戻るときちっと手違いがあって、僕が手伝ったのさ。出入りは自由にできるらしいけど、外の空気に触れていると体が少しづつ縮んでしまうんだって。だから4、5時間が限界なんだってさ。
大変なことが起きた。僕の誕生日に両親が新しいテレビを買ったのだ。それも僕の出かけている間に勝手に入れ替えてしまった。しかも、そのときテレビおじさんは、テレビの外にでていたのだ。おかげでおじさんは、元の世界に戻れなくなってしまった。だんだん小さくなっていくテレビおじさん。僕はおばあちゃんに相談の電話をしたのだった・・・