戸井田には会社でやる仕事がなかった。机の中の不要な書類を片づけたところ机の中は空っぽになってしまいました。そして不思議なことが起こったのです。
戸井田が何気なく引き出しを開けるとそこには人形が、いや人形のような少女がいた。少女が引き出しから出ようとしたので慌てて引き出しを閉めた戸井田だった。
そこで目が覚めた。
夢を見ていたのだ。会社でやることの無い戸井田、家帰っても特にやることもない戸井田。彼は翌日出社すると引き出しの中に小さな人形の椅子を入れた。するとその夜、夢の中の小さな少女は引き出しの中で娘のおもちゃの椅子に座って現れた。だんだんとエスカレートしていく戸井田。引き出しの中は、人形の家具で埋まり、まるで部屋のようだった。
そんなある日のこと戸井田はバス停であの夢の中に現れる少女と会った。少女は現実にいたのだ。でも戸井田は、あれは夢の中だから何しても構わないと考えていたその時、その少女は戸井田に近づいてきた。
「もう変な夢、みるのやめてくれません!」
少女の言葉に驚きを隠せない戸井田だった・・・