あるところに背の高さが一寸ほどの若者がいた。若者は年ごろだったが、小さいばかりに村の女子には全く相手にされないどころか、バケモノ扱いされる始末だった。この若者は、子供の生まれないお爺さんとおばあさんが住吉神社に願をかけて授かった子供だった。
ある日、覗きばかりして村の嫌われ者になった若者をお爺さんとおばあさんは家から追い出した。追い出された若者は、都に行き、あるお姫様に仕えることになった。
この若者、ナカナカの知恵者で姫の父である殿様を欺き、姫を旅路に出すように仕向け、そして自分を姫の従者として付き添わせることに成功した。こうして若者は姫を自分のものにしたのだった。やがて旅する二人の前に鬼が現れて・・・