太平洋を行く一隻の客船。波もなく航海は順調だった。
突然右舷の海上に泡が立ったかと思う間もなく、怪獣コチラが現れた。よけることもできずに客船は、コチラによって沈められてしまった。
コチラは一路東京に向かっていた。すぐさま科学防衛隊本部では、対コチラ対策会議が行われていた。
「うつ手はあるのかね。霧島君」慎重な面持ちで警視総監が言った。
「なんともいえませんな。ただひとついえることは・・・ 芸の無い攻撃では、ぜったいに怪獣は倒れてくれない! ということです。」
しかし、そういったものの霧島には、いい方法が思いつかなかった。
「ふふ…あらわれおったか、コチラめ」
霧島が声の主を確かめようと振り返ると、そこにはメガネをかけた白髪の一の瀬博士が立っていた。
「放射能怪獣コチラは、鉛怪獣アチラに弱い!」
博士の提案で、日本アルプスに眠るアチラをめざめさせて、コチラに立ち向かわせた。博士の言った通りコチラはアチラによって倒された。
しかし、今度はアチラが暴れだしたのだった。
「鉛怪獣アチラは、超熱鳥獣魯鈍に弱い!」
博士の提案で、阿蘇山火口に眠る魯鈍をめざめさせて、アチラに立ち向かわせた。博士の言った通りアチラは魯鈍によって倒された。
しかし、今度は魯鈍が暴れだしたのだった。
・・・中略・・・
博士の作戦で事無きを得た?東京だったが、今度は新たにキングヒトラが現れた。
「キングヒトラは女子大生に弱い!」
博士は主張した。女子大生を薬で巨大化させて、その女子大生にキングヒトラを手なずけさせるしかないうと。さっそく作戦は実行され、博士の言う通り巨大女子大生が東京の危機を救った。
「ところが、巨大化した人間を元にもどす薬がなかったりして…」
おちゃめな一の瀬博士だった・・・