「あの沖の島まで泳いでいこうぜ。競争だ」
学校の男子3人で海に来た僕らは、沖の小島まで競争することにした。岸から見たときには近くに見えた小島だったが、実際に泳いでみると遠かった。
小島まできた僕らはヘトヘトに疲れきっていた。小島に上がろうとしたときに初めて気がついたが、3人の手や足には女の髪の毛のようなものがまとわりついていた。
「これがまとわりついて泳ぎにくかったんだ。」
そう言った僕の後ろから笑い声がした。声の方を振り向くと、そこには女がいた。僕らは驚きのあまり動けなくなってしまった。何時間が過ぎ日が暮れようとしていた。僕らは怖くて泳ぐ気になれなかったが、意を決して帰るために海に入った。
ひとかたまりになって泳ぐ僕らの後ろには・・・