路地で着替える若者が2人。面倒くさそうにスーツに着替えた。実は彼らこそがヒーロー、キャプテンアメリカとホークアイだった。着替えを終えて現場に颯爽と現れた彼らが目にしたのは、空高く持ち上げられた現金輸送車と強盗団だった。巨大化したワスプが強盗団を一網打尽にしたところだったのだ。
しかし肝心の強盗団の主犯はまだ捕まっていなかった。巨大な体に慣れていない彼女は、主犯に脚をすくわれ建物の間に倒れ込んでしまった。手こずるワスプ。彼女は忽然と姿を消してしまった。消えたわけではなかった。彼女は元の姿に戻ってキャプテンアメリカの手の中にいたのだった。彼女の本当の姿は、手のひらに乗るほどの小さな体なのだ。彼女の体は冷たく、そして彼女は気を失った。
明くる日、交通事故を処理するシーハルクの目に巨大なワスプが映った。ビルよりも背が高い彼女の姿は、街のどこにいても見ることができるのだ。そしてそれは、そこで事件が発生していることを意味していた。到着したレスキュー隊に事故処理を任せると、シーハルクはワスプを目印に事件現場に向かった。
そんな彼らの姿を見守る目があった。ヒーローにあこがれる少年たちの目だった。その少年たちと仲良しのマーリン。彼女の顔には隠すことのできない大きな傷があった。やがてその傷が彼女の運命を大きく変えることになるとは、このとき誰も知る者はいなかった・・・
輸送車を襲った犯人たちは捕まったが、おとなしくしている彼らではなかった。脱走を図った。再び巨大化したワスプは巨大な体で脱走者の乗る飛行機の飛行を阻止しようと試みた。飛行の阻止には成功したが、主犯には逃げられてしまった。いや主犯は逃げられなかった。彼の行く手を阻むように、見たこともない赤いスーツをまとった女性が現れたのだった。彼女は主犯を切り倒してしまった。彼女の正体は・・・果たして正義の味方なのだろうか・・・